定額制の音楽ストリーミングサービス「Spotify」が
つい最近3億5000万ドル(約420億円)の
資金調達に成功しました。
投資ってどんな順番になってるかは
以前お話したことがあるよね。
シード(種)ラウンドから始まって、
シリーズA投資ラウンド、シリーズB投資ラウンドと
ラウンドを積み重ねて企業は強くなっていきます。
いま、シリコンバレーではこういった手堅い
シリーズが後ろのラウンドに投資が集中してて、
シードラウンドに資金が集まらないという
逆転現象が起こっています。
今回のラウンドでSpotifyへの最大の
投資を行ったのがゴールドマン・サックスだけど、
具体的な投資額は明らかにしてません。
日本はこういったVCがこれから始まるので
どういう分野がこれから流行って
どれだけ資金調達してるのかを
日頃から見ておくのは面白いし勉強になります。
シリコンバレーでたくさんのスタートアップを
見てきた感想なんだけど資金調達が必要な理由って
意外と単純なんだなあというところ。
1.まず、自己資金で行うには巨大すぎる市場だから。
2.その市場を狙ってくる黒船に対抗するため。
例えばニュースアプリやゲームアプリなんかは
テレビCMがよく効くなんて言われてます。
こういったマスの広告を使うには
多額の資金が必要なので普通はできませんが、
資金調達をすればそれが可能になります。
一気に認知をかっさらって
ライバルを全部消し飛ばす。
気持ちいい~!なんてことができるんです。
あと、これはマーケティングをやってる人なら
分かると思いますが、アクセス数やコンバージョンを
少ない母数の中から測定するより、大きな
母数の中から絞り込むほうがすごく楽。
そういった意味でも、気になる選択肢を
全部試せるというのは、少ない自己資金で
ケチケチするより、よっぽど
ストレスフリーなんですよね。
当然、テレビCMが必要ないぐらいニッチな市場だと
420億円なんて使い切れないので
巨大な市場じゃないといけません。
もっと言うとワンピースのルフィが持つような
壮大な夢じゃないといけません(笑)
資金調達を積み重ねるもう1つの理由として
ある日突然黒船がやってくることがあります。
美味しい市場にはライバルがやってくるもの。
「定額制音楽ストリーミング」というジャンルに
やってきたのはアップルミュージックですね。
月額9.99ドルで3000万曲が聴き放題だと
これは音楽業界のパイが全部取って代わる勢い。
これに対抗するべく行ったのが今回の
Spotifyの資金調達だと予想できますね。
で、Spotifyもまだ日本に上陸してないし、
アップルミュージックも日本での
サービス開始は発表されませんでした。
とにかく分厚い壁に覆われている日本。
言葉の壁も分厚いし、この商圏に海外勢が
入ってくるのは容易なことではありません。
大気圏ぐらい強力なバリアではあるけれど、
包囲網が、どんどん狭まってくるのを感じます。
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