先日、eBayの2017年春期アップデート内容の発表がありましたね。
その中に、Below Standardセラーに対する変更がありました。
2017年以降5月1日以降、Below Standardセラーは落札手数料が4%増加するというものです。
ただでさえ制限が多いため絶対に避けたいBelow Standardですが、より一層未然に防ぐ必要性が高まりました。
そこで今回は、Below Standardの対策と改善方法についてお話していきます。
●Below Standardの概要と影響
●Below Standardを未然に防ぐためには?
●Below Standardになってしまった場合の改善方法
●まとめ
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目次
Below Standardの概要と影響
Below Standardとは、セラーパフォーマンスがeBayの定める基準を下回り、良好でない状態を指します。
自分のセラーパフォーマンスは、eBayのセラーダッシュボードから確認することができます。
・グリーン:TRSの基準を満たしている
・オレンジ:改善が必要
・レッド:Below Standard状態
この一番上に表示されているパーセンテージ。
これはディフェクト・レート(ディフェクトの数/取引数)と呼ばれるもので、この数値が2%以上になるとBelow Standardになります。
取引数の評価対象期間は、直近3か月間の取引数が400件超のセラーは3か月間、その他の全セラーは12か月間のパフォーマンスが対象となります。
Below Standardになると、様々な影響が起こります。
どのような制限が起こるかは状態によるようです。
●新規出品の制限
●出品可能金額と出品可能数のリミットダウン
●検索時の表示位置の低下
●ストアのグレードダウン
など、いずれにせよ販売活動に大きな支障を及ぼすことになります。
このように、なってしまうと大変厳しいBelow Standardですが、2016年秋のアップデートにて3ヶ月の猶予期間が設けられました。
Below Standardになっても、3ヶ月以内にAbove Standardに戻すことができれば、販売制限などの処置を受けずに済みます。
もしBelow Standardに陥ってしまっても、焦らず丁寧に対処していきましょう。
(ただし、販売時点でBelow Standardですと、追加手数料4%については発生します。)
Below Standardを未然に防ぐためには?
ディフェクト・レートを抑えるためには、次の2点に注意する必要があります。
1.セラー都合による取引キャンセル数
2.セラーの解決なしにクローズしたケース数
1.セラー都合による取引キャンセル数
こちらは在庫販売を行っていればあまり起こることの無いものです。
しかし、無在庫販売を行っている場合、販売後に仕入れるべき商品が売り切れていたなどで、キャンセルせざるを得ない状況もあります。
eBayとしては無在庫販売は推奨していませんので、無在庫販売を行う場合には在庫切れに十分注意しましょう。
2.セラーの解決なしにクローズしたケース数
バイヤーがクレームでケースオープン、eBayが仲介に入って、セラーに非があると判断した場合、この件数がカウントされます。
これを防ぐために、いくつか対策方法をご紹介します。
●商品未着によるケースオープンを未然に防ぐ
商品の未着は、バイヤーにとって最も大きなクレームとなる要素です。
どれだけ迅速な発送をしたとしても、通関や現地の配送状況によって、予定していた日時で届かないこともあります。
こうしたときに、しっかりとコミュニケーションを取ることで、ケースオープンを未然に防ぐことができます。
定期的に商品の配送状況を確認し、問題が起こっている場合にはすぐにお客様に連絡を入れる。
商品が届かない場合には、まず一旦連絡をしてもらうよう、商品発送後にメッセージを入れておく。
地道な対応ではありますが、こうした気遣いが重要になります。
また、状況によっては返金対応を即決することも必要です。
状況に合わせて、臨機応変な対応ができるようにしていきましょう。
●バイヤーからのキャンセル依頼を的確に処理する
バイヤーからキャンセルを依頼した場合、正しい理由を選ばないとセラー都合のキャンセルとしてカウントされてしまいます。
Cancel Orderを行う時に、「The buyer asked to cancel the order, or there’s an issue with buyer’s address(バイヤーがキャンセルを希望、またはバイヤーの住所に問題がある)」を選択するようにしましょう。
●良好な取引実績をためておく
ディフェクトは総取引に対する割合で計算されます。
そのため、普段から良好な取引で実績を重ねておくことは大変重要です。
例えば、利益が低くても安価でよく売れる商品を常に販売しておく、$0.01スタートなど必ず売れそうな商品の数を決めて販売するなど、取引数を増やす努力も必要ですね。
Below Standardになってしまった場合の改善方法
もしBelow Standardになってしまったら、やるべきことは1つ。
それは、良好な取引数を増やすことです。
Below Standardはディフェクト・レート、つまりディフェクトの件数ではなく割合で決まります。
ということは、取引数の母数を増やして、ディフェクトを薄めていいけばいいわけです。
まずは、具体的なディフェクトの件数を確認しましょう。
件数が把握できれば、あとどれだけ取引数を増やせばいいかわかりますね。
目標の取引数がわかったら、その数値に向かって取引数を増やしていきましょう。
取引数を効率よく増やすためには、先にお話した「良好な実績をためておく」の方法と同じように、安くて回転率の高い商品をとにかく大量に売ることです。
また、現在の取引数が400件以下の場合は、400件を超えることで評価対象期間が12ヶ月から3ヶ月に変わります。
もし3ヶ月以内のディフェクトが少なければ、これでBelow Standardを脱出することができます。
ただしこれは元の取引数が少ない場合のみできる技なので、あまり汎用的ではありませんね。
地道に取引数を増やす努力をしましょう。
まとめ
セラーにとっては「ここまでしなくても・・・」と思うほど、なってしまうと大変苦労を強いられるBelow Standardですが、eBay側に立って考えると、対応の悪いセラーは市場に良くない影響を与えるため、排除したいと思うのは当然です。
販売に慣れてくると、利益を伸ばすことばかりに意識が行って、細かい対応がおざなりになりがちですが、守りを固めることも大事です。
特に、売上が大きくなればなるほど、販売制限を受けた時のダメージは大きくなります。
安定した収入を得続けることができるよう、丁寧な対応を心がけて行きましょう!
エグゼクティブクラブ編集部
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