リベラルアーツが自由の条件


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大学時代に、「仏の大須賀」と呼ばれる先生のいるゼミがあった。

彼はまさしく仏のような顔をしていて、垂れた眉に温厚な顔立ち、

学生に対していいよいいよと繰り返し、出席しなくても単位をくれた。

みんなこぞってそのゼミを取ろうと第一希望に挙げ、

なんかわかんないけど私が当選をしてしまった。

案の定、1カ月もしないうちにゼミの出席者は半減。

少々の遅刻をしながらも、大体真面目に出ていた私はA評価をもらいました。

なんぢゃこれ。

大学まではオレの責任で出してやると言われた父の手前、

一浪後に改心して真面目になり、2回生までで全単位を取ってしまった私は

なんだか虚無感にさいなまれた。

一体、何の意味があるんだろうか。

ただ、単位の修得のために借り物の論文を書き、教授が書いた売れない本を

講義用のテキストに据え置かれ強制的に読まされ、理解もしてないのに

とりあえずレポートを提出して単位をもらうの繰り返し。

本来なら「なんのために勉強するのか?」を考えるのが一番大事で、

必要だと思っていないことを勉強する意味が分からなかった。

深く考えないでへらへら過ごしてる友達と、バンドやファッションに

想いを馳せているみんな。とりあえずラクロス部に入ったけど、

大会で優勝を目指すわけでもない中途半端な日々。

与えられた課題を何も考えずに着実にこなし、それが評価される。

学校なんて、仕事なんてそんなもの。まるで奴隷のようだ。

そのことに小さいころからずーっと疑いを持ってここまできてしまった。

あのころは、私には答えを出す術を持っていなかったけれど、

今の私には根本から結論を導き出す独自の手法を持っています。

それは、マインドマップに近いんだけれどもちょっと違う。

私はこれ系の本を読んだワケではないので我流ですが、

自分が実践しているやり方をここでご紹介します。

1つのテーマを紙の真ん中に書く。

テーマは別に何でもいい。今思いついたことでいいんです。

人の脳というのは、1日の間にいくつもの考え事が

浮かんでは消えていくそうです。

その浮かんだ考え事を消化しないまま後回しにし続けると

潜在意識は答えを探し求めて、最後には体の具合が悪くなってしまう。

なので、自分が思い浮かべたテーマから「逃げない」というのは大事です。

例えば「フランスのジャパンエキスポに100人で行きたい」

というテーマが頭に浮かんだとします。

それを紙の真ん中に書いて、それを実現するためにはどうしたら良いか?

ということを放射線状に書きだしていく感じです。

1.人を集めなければならない → セールスレターが必要 → ・・

2.コンセプトが必要だ → 実質無料 → 旅費を下げる → ・・

3.経験者が必要だ → 会員さんで探す → 板垣氏 → 打診 ・・

とまあ、こんな感じで思考の輪を広げて行きます。

頭に浮かんだことは、普通に考えたら誰もできないことかもしれない。

だけど、「どうやったらできるのか」を前提に考えて行けば、

実際にそこまでたどり着く「解」が絶対に見つかります。

そうやって全体像を掴んだら、今度はバランスを見てそれに日付を入れます。

ここで日付を入れることで「この日付までにやり切る」という

自分に対する約束を課すことになります。

ふわっと無責任にやりたいことだけ書いて、

実現できずに空中分解するケースをよく見かけますが、

それは日付を設定していないから。

特にたくさんの人が関わるプロジェクトであればあるほど、

みんなが期日を守ってタスクをこなせば最強のチームに生まれ変わります。

恋人とデートする時と一緒。時間に遅れるなど問答無用。

言いだしっぺが自分なら、その言葉の責任を取らねばならぬ。

「どこまでやりきったか。」その熱い想いがこのテーマを実現させます。

これが、真のリベラルアーツです。

リベラルアーツとは一般教養と訳されがちですが、真の意味は

他人に支配されず、自立心を持ち、人に言われる前に、自律して動き、

状況に対して受身ではなく、先導し、経済的目的だけに縛られず、

社会のために貢献しようと考える人達のための「学び」のことです。

今、1つの目的を持った仲間が100人集まろうとしています。

あなたに課されたテーマはただ1つ。

「旅費を全額タダにするためにはどうしたらいいか?」

ここに至るまでの解は、1人でも良いし集団でも良い。

タダにするための手段は選ばない。

提案を書いて書いて書きまくって、消して消して消して絞る。

「どうやったらできるのか」「期日はいつなのか。」

「どこまでやりきったのか」をハッキリさせて、全員でこの課題に取り組む。

すると、自ずと答えに辿りつくでしょう。もう、できたも同然です。

ただ与えられた宿題や、与えられた仕事を

こなしている人のことを、古代ギリシャ時代は「奴隷」と呼びました。

私達はこのグローバルな時代にあって、ITや新興国の人達の助けを借りて

無から有を産み出す「artes liberales(自由市民)」となって

自由を追求していくことが必要な時代です。

私はこれで1億稼ぎました、というと説得力があるでしょうか。

いやそんな結果よりも、こういったディスカッション、テーマを決めて共有し、

全員で目的を達成するためのリベラルアーツのスクラムを組む。

これも、ジャパンエキスポのイベント成功のための

1つの醍醐味として、経験値を積んでほしいなって思います。

この経験が、きっとあなたを強くする。

あなたは真のグローバルな人間へと生まれ変わるのです。

【あとがき1】

今日、シンガポールから帰国します。


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