最速でモノが売れるメルカリで、商品を賢く売る!

こんにちは!価値あるモノを賢くアプローチする光永です。

今回は、利用し始めて三ヶ月のスマートフォンのフリマアプリ
「メルカリ」で商品を早く賢く売る方法を伝授!

「メルカリ」は取引が簡易にできる仕組みになっています。
そのため、回転率が最も早いオークションになります。

以下の大事な3つのポイントを実践するだけで、
商品を早い回転率で希望する値で売ることができます。

1.プロフィールを賢くアピール
2.商品を魅力的にアピール
3.価格設定

では、その手順方法についてどうすれば実践できるのか
説明していきますね!

 

まず、1.プロフィールを賢くアピール
出品する際に出てくるプロフィールです。
図1
image07

ここでは、あなたの自己紹介文と、今ままで取引したやりとり
購入者は見ることができます。

自己紹介文では、簡潔に書いてください。
一例をあげると

「注意事項・取扱い商品について・発送方法・即購入許可・ペットや喫煙者なしの環境など」

と明確に[何を・どのように・どこで]商品を扱い、対応するか
を書きます。

次に、今ままで取引したやりとりです。

これは、今後始める際に意識してほしい点が1点あります。

それは、値下げ頻繁に行わないことです。

過去のコメントのやりとりをみている人もいます。

その際に、頻繁に値下げ交渉に応じていたら、現在の価格では売れなくなります。人は得するより、損することに敏感ですので、より慎重になってしまいます。

回転率をあげたりなら、是非値下げはしないことを商品にアピールすることをオススメします。

2.商品を魅力的にアピール
まずは、この比較写真をご覧ください。
図2
image13

あなたはどちらの商品を買いたいですか?
答えは明白ですね!
そんな魅力的な商品にする方法を伝授!
以下の流れに沿って出品しましょう。

1.商品の説明・用途一例・発送予定日を明確にする。
image06

2.商品写真を「全体図ー中身ー気になるポイント」の3枚
図3
image14

全体図:全体がハッキリ見えると良い!背景白で清潔感を出します。
image08

中身写真:ここでは説明書とディスクの状態を見せます
image09

気になるポイント:ゲームソフトの場合、いちばん気になるところはディスク裏面にキズがあるかどうか。購入者にハッキリわかるように撮りましょう!

最後に3.価格設定
これは、市場をしっかりチェックする必要があります。

———————————————————————–
例えば、ヤフオク!で人気のある商品「PS4 はぐメタ」フィギアを、メルカリで仕入れるとします。

その前に価格相場を知る必要がありますよね。
image01

ヤフオク!携帯アプリの検索の落札相場で
このように相場を知ることができます。
だいたい7,500円ぐらいが相場でしょうか。

5,000円以内での仕入れを目標に、メルカリで検索します。
中々売られてない商品でしたが、検索2日目に、1,580円で見つける事ができました!
image11

メルカリはスピードが大事です、他の方に買われる前に手早く購入し、
あとは発送されるのを待ちます。
image10

到着したら、ヤフオクで相場価格にて出品し、
落札されるのを待ちます。
image02

このように仕入れ値より安く仕入れることができ、
売れ筋商品を相場価格に合わせて販売することができました!

——————————————————————
メルカリで仕入れて、メルカリで売る!

また、メルカリで仕入れた商品を、メルカリ内で販売して利益を生むことも可能です!

その際は、同じ商品を探し、メルカリ内の平均相場を把握します。
今回は、写真紹介した「PS4 ファイナルファンタジー10」をキーワード検索に設定して、図4の右上にある「詳細検索」で検索してみます。
図4
image00

すると、上記の画像一覧ができます。
商品右上に「SOLD」と表示されているものが
売れている商品です。

このように多くの「SOLD」が確認できれば、
この商品が売れ筋商品であることがわかります。

今回取り扱った商品は、相場が大体「5000円」ほどだと判りますね。
相場が判ったら、その相場より1円安く設定します。
購入者は、「良いものをより安く」買いたい人が多いからです。

これだけで注目商品を示す「いいね」が多く付きます。
image03

売れやすい商品のできあがりです!

 

ワンポイントアドバイス
今回取り上げた商品は、
特典がついており、その特典だけにも価値があります。
image05

この特典がついたまま、メルカリで
相場以下の価格で販売されていることもあります。
image12

メルカリ利用者が10代~20代といった
オークションに慣れていない方が多く参加されているため、相場より安く手に入ることも珍しくありません。

メルカリで仕入れて、特典と商品を個別に販売して
利益をあげながら販売することができます。

このようにメルカリ内だけで、
利益が上げられることも魅力の一つといえます。

次に送料についてですが、
メルカリでは送料込みと着払いと選択できます。

着払いだと、購入が気づかず落札する場合がありますので、
購入者への気遣いとして、基本的には送料込みで考えましょう。

 

■まとめ■
このように、
・安心
・欲しい
・お得

3つの思いをもって、購入者はメルカリに参加しています。
その思いに逆らうことなく満たしてあげるように販売して行くこと
が、
より早く賢くドンドン売るための近道です。 

そして、あなたの信念に基づいて評価を積み上げること。
それは、購入者に「安心と喜び」を提供することです。

■おまけ■

売れている出品者は同じ商品を何度も出品しています。

評価も積み上げてきたら、
売れている他の出品者を観察してみましょう。

この出品者は、お客様の流れをどのようにして
自分の商品に導いているかを知ることができたら、
あなたの成長を加速させます。

紹介しました、これらのポイントを意識して、
「メリカリ」の圧倒的回転率を体感してみてください!
流れに乗って、あなただけの市場ができることを願っています。
image04

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

【山本敏行×吉田ゆうすけ】チャットワークCEOシリコンバレー対談! 第5話

 

前回のお話(4話目)をまだ見ていない方はこちら

 

吉田:いや、僕ね、ずっと無借金経営でやってて。これは僕の誇りみたいなのがあって。やっぱりお金を持つとキャッシュリッチになっちゃって、どうしても気が緩むと。だから僕は、独立したときからそうだったんですけれど、借金したら死ぬと思ってたんで。そのぐらいの危機感があったから経費ももちろん節減できたし。僕は今でも普段使いのときは、本当にカプセルホテルとかそういう所で寝たりするんですよ。なんですけどそれができるのはなんでかっていったら、やっぱり5億円も資金調達したら、やっぱり「CEOなんで、カプセルホテルなんかに寝れない」と「だから、リッツで寝るんです」みたいな。そんな感じになって、バアッといろんな物の経費が積み増し過ぎると、やっぱりいけないんで。自己資金でやる、細マッチョになるっていう考え方はすごく大事だと思います。
 だけど僕が経験したのは、それをあまりにもやり過ぎて、潰れてしまいそうなところまで僕は行っちゃったことがあって。自分自身もそうだし、他人にもそれを押しつけちゃうほどでもないんですけれども、その加減みたいなのはあると思うんですね。でもそれを自己資金でやるといっても、ホッケーカーブでホッケーで行くビジネスの場合だったら、ここのときにどんだけ我慢するかっていうのは、もちろん大事なんですけど、我慢しすぎると、本当に、本当にみんなを不幸にしちゃうので。
 そうするとやっぱりその意味である程度の我慢は必要だと思うんですけど、そのあとちゃんと資金調達を受けて。で、うまいこと手当てをしてもらいながら伸ばすっていうのは、すごくシードとかシリーズAっていうのを見てて大事だなって。
だって、シリーズAの段階って利益が出てないとか本当にすずめの涙で、爪のあかに火をともすような生活をしてるのが僕には何となく見えるので。そこで資金調達を受けなかったら、本当に多分彼らは大変だろうなと。
だけどそこで誰かエンジェルみたいな人がいたら、どーんと伸びる絵もやっぱり見えるなあっていうのが何となく分かるんですよね。そのときに助けてもらえたり、やっぱりするわけですか、シリーズAというのは。

山本:見込みがあればですね。

吉田:見込み、見込みが。

山本:単に感情でお金を出すわけじゃないんで。

吉田:そうですね。

山本:僕は見込みがあればなんですけど。掘って、この角度をこう来て、こうっていうのが結構あるんですけど。こう行きそうな見えてる所が、グノシーとかラクスルとかすごいお金を調達してますけど。こう来て、こう見えてるのに、もう1回資金調達して、もう1回急角度で潜るっていうのをやったんですね。なんでかなと思っていろいろ話聞いてたら、もっと潜ったらもっと早くこうなると。

吉田:ああ、そうそうそう。

山本:ここ(笑)、「コレなんです」って言っててCMをバンバンとか。絶対CMとかやらないじゃないですか、お金がなかったら。

1

吉田:できない。

山本:借り入れでは絶対できないんで。

吉田:できない。

山本:それをやらなかったら普通に伸びていったかもしれないけど、普通でよかったのかってなったときに、プラッと完全に押さえてしまうっていうのがVCの考え方なので。そういうプレーが最近日本でもようやく出始めていますよね。

吉田:だからグノシーとか最近流行りのそういう考え方ですね、結局ね。

山本:そうですね。

吉田:だから僕の無借金で爪のあかに火をともすとか。やっぱり山本さん、今、話を聞いてもぽかーんとしてましたもんね。

山本:いやいや、でもずっとそうでしたからね、私も。給料下げながら。「ティッシュはこれにしろ」とかね。

吉田:ああ、そうそうそうそう。

山本:「500円のこのクラウドサービス、なに契約を継続しとんねん」とかね。

吉田:(笑)そうそうそう。

山本:だから、毎日カード明細をチェックしてとか。

吉田:(笑)ああ、そうそう。

山本:それは今でもやってますよ。それは14年やってきたから。だから大学生がぽんってお金が入ったらやらないんじゃないですか。そこは非常に危険なんで、それは僕が多分メンターに入ったら、そういうところはあかんでと。使うとこには使う、人には使う、広告には使うかもしれないけど、無駄なとこには1円たりとも使うなっていうのを徹底させないとだめですね。

吉田:そうそうそうそう。
いやあ、それで言ったらね、じゃあ無借金経営とか個人経営とかでできないところまでスケールを目指して、CMを打つとか、5億円で満足しないでもっと大きな夢を追うっていうところが。しかも自分のやりたかったことでできるっていう。それがこの資金調達をしたり、何て言ったらいいんですかね、これは。シードを受けるとかっていうのは。VCの魅力とか、何の魅力なんでしょうか。

山本:うーん、何ていうふうに言ったかな。

吉田:何の魅力なんですか。

山本:何の魅力?

吉田:言葉。いや、上場の魅力とか何て言うのかな。

山本:上場は結果であって。うーん。

吉田:ベンチャーキャピタル。

山本:他人資本。

吉田:他人資本か。

山本:そう。他人資本を入れる。

吉田:ああ、魅力。

山本:メリット・デメリットがありますよね。

吉田:ああ、そうかそうか。

山本:だから、入れると駄目なのは、労働集約側のビジネスだったりすると、入れると不幸になりますよね。

吉田:はい。

山本:どんどん労働集約を増やしていかなきゃ。

吉田:ああ、そうかそうか。

山本:スケールもしないし。そういう会社もありますけど、大変だと思います。

吉田:なるほどねえ。

山本:うん。やっぱりツールでスケールするモデルっていうのを作らないといけないですよね。

吉田:シードから入って、シリーズAで資金調達をするために、順調にやっぱりユーザーなり利益なりを積み重ねていって。
まずシードの条件が、アイディアがあると。シリーズAの条件が、まずユーザーを獲得して利益が入り始めたというところですよね。

2

山本:で、伸びている。

吉田:はい。

山本:うん。

吉田:次、その段階ではマザーズ上場ではない。

山本:それでもう伸びていって利益が上場の基準みたいのがあるので。

吉田:はい。

山本:何億、幾つだろう。何億円か利益が出ていたら、もう上場ができるので。マザーズで行くならっていうことなんですけど。

吉田:上場できますと。

山本:でも。

吉田:シリーズAでもですか。

山本:もちろん、もちろん。

吉田:へえ。

山本:全然、全然。資金調達しなくても、上場することができますし。

吉田:そうなんですよ。うちの会社はできるって言われたんですよね。

山本:できると思います。

吉田:マザーズだったら。ジャスダックぐらいは、僕は計算見てあるって言われて。

山本:いや、行けるんじゃないですか。

吉田:それで「ああ、そんなもんなんだ」と思って。

山本:で、入れるメリットがあるかどうかですね。

吉田:ああ、うん、まあ、うちはないって言われたんですけど。

山本:うん。

吉田:でも、まずシリーズAでその辺りまで行くと。そのあとスケールをして。じゃあ次はシリーズBに行くとかCに行くとか、その条件は何なんですか。

山本:それはまたユーザーのあれだと思います。売り上げの規模だと思いますし、あとはどんだけそのプロモーションとかにお金がかかるのかとか。
上場を早くするのか、上場を遅くするのかという戦略もあって。上場を早くしちゃうと、もう上場しちゃうと3か月単位で決算を見られて、「利益出せ」「利益出せ」って株主から来るんで。そうすると「本当は、もっとこういう機能をつけたかったのに」みたいなことが自由度がなくなるので。もうアメリカの会社は、上場はできるだけ後ろにしろと。もっともっと潜って潜って、最後にどかーんっていうふうにするのがアメリカのやり方ですね。

吉田:今、何か僕がしっくり来ないなって思った理由なんですけど、上場したり5億円資金調達したりとかすると、ある程度何か満足しちゃうんですよね。「シリーズAでいいじゃないか」みたいな。個人的に。

山本:ああ。

吉田:だからBとCに行きたい理由があまり思いつかないっていうか。

山本:そうですね、マザーズ上場して満足しちゃう経営者も多くて。

吉田:そうでしょうね。

山本:そこから先の、本来は「世界を目指す」とか「東証1部だ」とかって言ってた人もそれで終わっちゃうケースがよくあるみたいですね。

吉田:そうです。

山本:そこは何でしょうね、やっぱり自分の中の基準だと思いますけどね。

吉田:うん。

山本:それでさっきの話ですね。「5億円でいいの?」みたいな。「5億円?」みたいな。すごいお金だし僕も全くそんなお金持ってないけど、そんなために僕は今まで頑張ってきたのかと。お金だけだったら上場せずに、今やってるみたいに絶対そのままの方がいいし。想いですよね、さっきの。その想いがどこにあるのか。5億円に対する想いだったら社員はついてこない。社長を5億円儲けさせるために手伝うんじゃなくて、どうありたいか、どういう社会を作りたいか、どう変えたいかで。お金は別におまけなんで。

吉田:僕はそれが一番知りたいですね。やっぱり、山本さんが今回の資金調達をして、どこまで行きたいのかと。もちろん個人のこともあるだろうし、会社としてもこのチャットワークっていうビジネスモデルにしても、時価総額でいったら幾らぐらいまで行きたいのか。そしてシリーズでいったらどこまで行って、どういう会社とどういう人になりたいのかっていう。

山本:そうですねえ、まあねえ。

吉田:だって。

山本:世界であれするぞって言って。

吉田:だって安倍総理と会ったら僕としてはもう終わりっていうか(笑)。これ以上、上の人はいないから。

山本:握手しただけですよ。

吉田:(笑)。

3

山本:安倍総理から相談されるなら、ちょっとまた別ですけど。

吉田:(笑)いやいや、もう。もうこの時点で僕はゴールじゃないかなっていう感じがしちゃうんです、。シリコンバレーへ来て安倍総理と会ったら、もうそれ以上何もすることないだろうみたいな。

山本:ゴール・・・ではないです。

吉田:でも、もちろんそうじゃなくて。もちろん、そうじゃないっていうのは知ってるから。だからどこなのかなあって。

山本:僕は基本的に人がやれないことをやりたいし。

吉田:ああ、そうかそうか。

山本:やりたいことをやりたいですね。例えば、今までももしかしたら売ろうと思ったら100億円ぐらい売れるかもしれないです、ちゃんと頑張ったら。他の市場とか見てて「これぐらいの価値ありますよ」と。で、僕は100億円が例えば入っても人生上がったみたいなもんですよね。

吉田:うん。

山本:「上がって何すんねん」ってなったときに、毎日ゴルフするのかと。しょうもないじゃないですか。

吉田:うん。

山本:うーん。

吉田:でもね「100億でゴルフできたらいいじゃん」ってみんな思ってると思いますよ。

山本:そうですかね。

吉田:そうなんですよ。

山本:僕、そんなにゴルフ好きじゃないし(笑)。

吉田:(笑)。

山本:海外旅行も別に好きじゃないし。

吉田:そうなんですよね。

山本:僕は、僕がやったことによって、みんなができなかったことが「うわっ、できたんですね」とか「やれるんですね」って言われることの方が快感なので。「90切った」とかは、まだ全然僕はラウンド1回回ったか回ってないかぐらいなので分かんないですけど。僕に求められているのはゴルフのスコアじゃないだろうなと思って。

吉田:なるほどなあ。

山本:うん。で、まあ日本で成功してマザーズ上場しても「シリコンバレーに何しに行ったの?」と。「それだったらもっと早く日本でVC入れて、日本でマザーズ上場したらもっと早くできたよね」と。っていう声が聞こえてくるんですよ。「おまえはそれでいいのか」みたいな。「そんな小粒でいいのか」と。
いや、違う。たとえ失敗して散って0円になったとしても、今から100億円入ったかもしれないけど、ゼロ円になって、もしくは借金抱えたとしても僕はこっちの方が面白いですね。こんなね。こんな出会いもあるしもがいてる感。「うわ、またこんな競合出てきおったで」みたいな感じで。

吉田:来おったで。

山本:来おった。

吉田:来おった、競合が(笑)。それ、ドMですね(笑)。

山本:「うわっ、どう生き残んねん」みたいな。

4

山本:だから、まだ僕は30代だし。50代とか60代とかになってたら、ちょっとね。後世の育成とかやりたくなってるかもしれません。でも今はまだちょっと暴れ足りないみたいな。思いっ切り暴れてみて、自分の人生がどこまで行けるかっていうのを試してみたい。
試して失敗しても、こんだけ試しまくってたら、何か多分助けてくれると思うんですよ。それを試さずに自分のリスクで「こうやると怖いなあ」とかって言ってる人に、誰も「おまえを応援してやるわ」なんて言わないですよね、きっと。やっぱり「本気の人は、誰かが助けてくれる」ってどっかで格言を聞いたんですけど、本気で思いっ切りチャレンジしてたら「山本さん、本気やからちょっと手伝うわ」みたいな人が多分出てくるんですけど。だから「僕、上場して5億円出たいんですよね」っ言ったら、「頑張れよ」みたいな感じになるじゃないですか。
本気で人生懸けて日本のスタートアップが世界のプラットフォームになるんだっていうのを、口だけじゃなくて地でやってるので。もう「協力するでしょう」みたいな感じですかね。できなかっても、まあしゃあないっすよね、それは。そんときで。

吉田:ただお金だけじゃなくて、お金の先に、もっともっと自己実現というか、自分のすべてを懸けてやりたいことをやると。そういうもっともっと、お金ぐらいのもんじゃなくて、もっともっと高い所に行けるし、高い所を目指してるなっていうのを今ひしひしと伝わってきて。

山本:(笑)ああ、そうですか。お金は多分「お金を得よう」って頑張ればお金を得れると思うんですけど。

吉田:今、物販とか僕がインターネットでビジネスするとかっていうのをいろいろ僕も相談を受けたりとかするんですけど。やっぱり「生活が厳しい」とか「このぐらいのお金が欲しい」とか「年収は何千万ぐらいで」とかいう人がすごく多くって。僕自身はもう、それに興味がなくなってしまったので、なかなかそれも答えられないんですけど。
じゃあ自分がどうかってなったときに「いや、お金を稼いでも別にいいことないよ」っていう気持ちになってしまうんですよね。だから最初はすごくお金が欲しくって「お金」と思って見てたんですけど、じゃあその先に何があるのかということを、もっともっと突き詰めて考えないといけないなということを考えたときに、山本さんはやっぱその辺をもっと考えていて。考えてる?

山本:いえ。

吉田:考えてない?

山本:僕も、高校生の頃からネットビジネスを始めましたけど、お金、お金、お金でしたよ。

吉田:ああ、そうか、そっかそっか。

山本:ずっとお金、お金。ずうっとお金でやってきて、やってく中で社員とか雇っていって。

吉田:ああ、そうか。

山本:で、こうだんだん変わっていくというか。それは、だって大学生の頃から「世界を変えて、社会貢献します」って言ったら気持ち悪いじゃない。

吉田:(笑)。

山本:大学生ぐらいなら「金、欲しいっす」って言っててほしいですよね。でも、実際それでいいと思うんですよね。僕もそうですし。今でもお金は大切だと思ってるけども、だんだんちょっとずつ変わってくるっていうかね。

吉田:考えっていうか。

山本:社員も増えてきて、その家族とか含めて100名以上になってきて。「社員は何のために僕についてきてくれてるんだろうか」ってことを考え始めると、「俺の金儲けのために、おまえら働け」なんて人はついてこないですし。

吉田:ああ、分かる。分かる分かる分かる。

山本:それが何か言ってくと、だんだん掘り下げて掘り下げて、理念とかビジョンとかを考えていくと、ああ、僕は高校生のときにインターネットに出会って衝撃を受けて、高校生なのに大人とビジネスができた。これに僕は感動したんだと。学生とか主婦とか、社会的にビジネスにおいては弱者と思われるような人たちでも、インターネットをうまく活用すればやっていけるんだというか、弱者に光を当てるツールなんだ。これを有効活用してもらうことが僕の使命なんだっていうか、やりたいことなんだっていうのがだんだん掘り下げていくと見つかったんですよね。
チャットワークがある意味それなんですよね。だから、例えばフリーランスの方でも中小企業でも生産性を上げて、誰でもインターネットを活用すれば自分の企業をよくすることができるし。例えば、英語とコンピューターさえあれば、発展途上国の誰であってもビジネスができるような環境っていうのを僕はずっと作りたいんですよね。そういうふうに行き着いていくんですね、掘り下げていったら。

5

吉田:IT苦手なのに。

山本:IT苦手なのに。

吉田:(笑)。

山本:IT苦手な僕でも。いや、できると。

吉田:僕も物販をやってて、海外販売をやって、日本から世界に商品を売ろうってなって、それを自分でやりながら人にも教えたりしてるんですけど。教えながら、昔と層が変わってきて。昔は結構、やっぱりサラリーマンとかやってたりとかして、脱サラして何かビジネスを始めようみたいな人が多かったんですけど。今は、本当におっしゃってたように14歳とか65歳とか、そんな人が普通にオークションを出して、20万、30万稼ぐとかっていうことができちゃう時代になってきた。
だから、もう学歴とかそういうのはあんまり関係なくて、やりたいこととスキルさえあれば何かITを使ってできちゃう時代になってるじゃないですか。それも、知ってるか知らないかっていう世界だったりもするし、学歴とかやってきたことじゃなくて、どういった行動を起こすかみたいなところもあるし。僕はまだたった起業して8年なので。山本さんは十何年でしたっけ?

山本:15年。

吉田:15年か。

山本:はい。

吉田:だから15年かけて。ちょうど僕が山本さんの半分なんですよね。そのときに、僕もスタッフとか関係会社とかパートナーとかが増えてきて、やっぱり「お金だけじゃないよね」と。もう逆にお金は要らないから、みんなに配って、みんなでみんながやりたいことを、同じベクトルのことを達成しようっていう方向性に、僕もいよいよ変わり始めたかなと。
そのときに、今、言ってた山本さんの「5億ぐらいで満足すんのか」みたいな。

山本:(笑)。

吉田:話が、すごい。

山本:もっとも、持ってみたら変わるかもしれませんよ(笑)。

吉田:いやいや。

山本:でも、何か、ねえ。

吉田:すごいしっくり来る。

山本:通帳の数字が並んでるだけなんで。

吉田:で、引退してゴルフすんのかって。いや、確かにゴルフはつまんないんですよね。つまんない。
だからビジネスでもっと大きなこと、最初のアイディアから始めたら、自分がボコボコになられながら山本さんに提出して認められた、本当に自分が提案して、「スケールするな」と思ったことを突き詰めるとかっていうのって、多分人生でものすごく意義あるものになるんじゃないかなって。手前手前のお金がどうとかしょうもないことじゃなくて。死ぬ瞬間とかじゃないですけど、そういうときに「ああ、何かやってやった」っていう感じで往生するんじゃないかなみたいな。

山本:そうですね。後悔するのが一番つらいじゃないですか。「あのときやっときゃよかった」なんて絶対思いたくないんで。「やって失敗する」っていうのが僕のモットーなんで。だから、今まで後悔はないんですよね。小学校ぐらいに学級委員長にならなくて後悔して、そっからもう先にも思ったことを全部やるっていう感じだったんですよね。

吉田:ああ。じゃあもう、ぜひですね。

山本:(笑)。

吉田:ぜひ、今、大体上の方の話まで聞いたんでスパーリングですね。

山本:はい。

吉田:どうやって山本さんにアイディアを出して、それをダメ出ししてもらうって、それを是非やってもらいたいなと思うんですけど、いかがでしょう。

山本:はい。大丈夫ですよ。5分ぐらいでプレゼンしてもらって、5分、10分。スパーリングってボコボコにするって言いましたけど、ボコボコのときもあれば「おっ、これはもっとこうした方がいいんじゃないですか」って、普通に一緒にブレストになることもあるし。「うーん」みたいなときもある。

吉田:へえ。

山本:まあ、それはアイディアによりますけどね。

吉田:それやりたいなあ。何か。

山本:(笑)。

吉田:これを見てくれてる人とかも、チャンスがあれば山本さんに見てもらったりとかもできますか。

山本:いや、もちろんもちろん。

吉田:おおっ(笑)。今、聞きました?(笑)。

山本:(笑)。

吉田:言いました、言いましたよ(笑)。

6

吉田:じゃあ、そうは言っても漫然とばあっと出てくる物を適当にやるわけにはいかないんで。出す側も、どういうふうにしてやったら山本さんに見てもらえるかなということを、今後以降、少しずつ詰めて、お話しを伺っていきたいなというふうに思います。
 今日は、まずチャットワークの山本さんにお話を伺わせていただきました。このあとも続いていくと思いますので、続編に期待していただければと思います。
 今日はどうもありがとうございました。

山本:ありがとうございました。

吉田:じゃあまた、よろしくお願いします。

7

 

 

 

《バックナンバー》
1話目 2話目 3話目 4話目

 

【山本敏行×吉田ゆうすけ】チャットワークCEOシリコンバレー対談! 第4話

 

前回のお話(3話目)をまだ見ていない方はこちら

 

吉田:最初はだから。

山本:シード。

吉田:シードで幾らとか。

山本:500万から1,000万ぐらいだと思いますけどね。

吉田:で、シリーズAに。

山本:シリーズAに行くと。

吉田:「行く」っていうのは、どういうふうに行くんですか。

山本:それは、指標みたいなのが。シリコンバレーが、結構指標があるんですけど、何か。

吉田:まずは、ごめんなさい、まずシードの所で。

山本:(笑)。

吉田:いいっすか。いいっすか。シードの所で、アイディアじゃないですか。まだ何もできてない段階で。それを要するに、「このアイディアはどうですか」って、例えば山本さんとかに言うわけじゃないですか。「こんなん、こんなんどうっすか」って言って、自分の頭ん中でがーんと盛り上がっているんだけど、山本さんらが見たら「いや、そんなんじゃねえ」みたいな。

山本:大学生レベルですね。

吉田:うん(笑)。

山本:(笑)。

吉田:いや、でもそのまま突っ走ったらやばいことになりますもんね。

山本:突っ走る方が多いんですよね。

吉田:多いよね。で、そう。そうなんで、結局、何物にもならずに終わっちゃうって。だから、よくあるのが、ニーズがないとかいろんなことがありますけど。山本さんだったら、もう本当によくご存じのとおりで。
だからそういうのをまずやり切って、全財産使い切ってヘロヘロになる前に、スパーリングでシミュレーションの段階で。

山本:そうですね。

吉田:たたき台をどんどん、アイディアを、それができるのかできないのかっていうのをやり合ってくれると。

山本:そうですね。いきなり戦場に行くんじゃなくて、事前に練習して。そこから行くとやっぱり勝率が上がりますよね。

1

吉田:それをガーッともんでもらって。それってすーごい貴重なものだと思うんですけど。
その中から、じゃあ金の卵の案件が出ましたと。これはスケールするでしょうと。それは本当にスケールするかどうかは分かんない。それは情熱の部分もあるし、プロダクトの物もあるし、時代もあるし。

山本:そうです。

吉田:ねえ。

山本:はい。

吉田:それが見つかりました、そこまで見ていただいて。それがじゃあシードで出しました。で、本当に投資を受けられちゃいましたと。

山本:受ける・・・500万とか1,000万って、一瞬だと思いますよ。やる気があって、ちゃんとビジネスのプレゼンができていれば。だって、何十億っていうお金の中からの500万とかなんで。例えば、1万円の中で100円みたいなもんですよ。「まあ、100円ぐらい出したろか」みたいな。失敗しても100円がもしかしたらね、1,000倍とかになるんで。

吉田:いや、おっしゃるとおりでね。僕自身もこの話しながらなんですけど、僕もそのぐらいだったら出資してもいいかなって思うんですよね。100とか500とか1,000ぐらいだったら。それで利益を出してくれて、それがうちのビジネスとの相乗効果も得られるんで。出資してれば「ありがとう」って言ってもらえますから。それだったら出してもいいかなって思うぐらいの金額なんですね、僕らからすれば。

山本:はい。

吉田:だけれども、最初のスタートアップに関しては、やっぱりすごいその辺のところって受け取れたらびっくりすると思うんですよね。

山本:だから、みんなVCからの契約書で500万円もらえるっていうんだったらそのままサインしちゃうんです。

吉田:そうかあ。

山本:だめ。

吉田:そうかあ。そこを見るんですか。

山本:もう完全にがんじがらめですよ、鎖で。

吉田:そうかあ。

山本:それが向こうも分かってるから。日本のVCが今まだよくないところは、そういうとこで足元を見てるんですね。みんなが未熟なんですよ。

吉田:うん。

山本:僕らはネットワーク、自由な網をやってきてますから。弁護士ネットワークからすぐにこれにリーチできて。僕らはシリーズAスタートなんですね、3億円とかなんで。で、そんときに。

吉田:スタートでシリーズAなんですね。

山本:そう、それはもう。

吉田:だってもう、シードがないから。

山本:シードじゃないし、ユーザーがこれぐらいついて、これぐらいの売り上げがあって、これぐらいの伸びっていうのがあれば、シリーズAっていう基準があるんですけど。シリーズAに当たって、シリーズAからそういうふうにやっぱりVCは最初、向こうもお金出すんだからって言って絶対強めの契約書を出してくるんですよ。

吉田:そこまで自己資金でやってこれたから、最初にシリーズAからってことなんですね。

山本:自己資金でやってきつつ、サービス網もそれで育っていったから。僕たちがチャットワークを始めた頃だったらシードですよね。

吉田:だから、チャットワークのレベルじゃないと投資を受けられないっていうと、そうでもないってことですよね。

山本:全然ないです。

吉田:全然ないってことですね、だから。

山本:だからもう、プロダクトがなくても、資金入れるんで。

吉田:ってことですよね。

山本:ただ、その代わり額はもちろん少ないし、時価総額的なバリュエーションも低いんで、持ってかれるパーセンテージは低い。お金の割にはちょっと多いかもしれないですけど。でも、最初ゼロからスタートしたら別にそれはそれで。

吉田:行けるってことなんだ、へえ。

山本:いいじゃないですか。僕らは14年やってきたんで、14年やってきたのにいきなりシードでたくさん持ってかれたら、俺たちの14年は何なんだって話になるので。

吉田:そうですね。

山本:耐えて耐えて耐えて、シリーズAで行ったと。1発めの資金調達の額は3億円って低いですけども結構いい条件なんですよ。

吉田:だから、必ずしもチャットワークレベルのプロダクトじゃないと、投資を受けられないから。

山本:全然ないです。

吉田:っていうふうに思ったら、もっと手前の段階から設計してやることも全然できるってことですよね。

2

山本:僕らは、逆にレアケースですね。

吉田:ああ、遅く。

山本:そんなところからスタートして、いきなりVCどこに声かけても「入れたい」って言われるような状態っていうのはありえない、基本的には。超レアケースだと思います。

吉田:そうかそうかそうか。

山本:14年かかってますから。

吉田:うーん、なるほど。

山本:今からゼロからスタートとか、一からスタートするとかであればシードで。今なんかもう、恵まれすぎてますね。

吉田:そうか。だから、もし14年前に戻って今と同じ状況だったら、迷わずシードを受ける。

山本:もちろん、もちろん。

吉田:ってことですよね。

山本:はい。

吉田:だから、14年かけたのが何だったんだっていうのがさっき思ってた、日本から世界に出てきた「何だこれは」みたいな、そういうカルチャーショックでもあったわけですよね。だから、スピードがめちゃめちゃ速いと。

山本:そうですね。

吉田:ツールがそろってるってところもそうかもしれないですけれども、要するに資金を調達するとかっていうところにしても、もう。

山本:20年進んでるっていわれてますね、資金調達に関して。

吉田:20年かあ。

山本:はい。だから、やっぱり。

吉田:20年か、20年後にいるんだ、ここは。

山本:そうです。資金調達に関してはね。

吉田:日本から。

山本:はい。

吉田:うわっ、それは確かにそうだ。

山本:だからもう完全に全部この売り上げ、この数値の伸びだったらこのぐらいっていうのも全部決まってて。だから、最初に抜けるのがすごい難しくて。
資金調達って、情報が入ったとしてもすぐに追いつけないんですね。なぜかっていうと、資金調達を受けた人が上場させて、独立して、VCになってっていうスパンが何サイクルか繰り返されて今の状況が作られてるので。

吉田:そうかあ。

山本:何か新しい技術が生まれたから、すぐ適用できるっていうんじゃなくて。日本はもう今、第1巡めのサイクルみたいな感じなんですよ。

吉田:ああ。

山本:だから情報は入ってくるけども、日本のVCからしたら、シリコンバレーがなぜこうなってるかっていうのは頭では分かるけど「いや、そうじゃないよね」みたいな感じになって。

吉田:やっぱ、あの。

山本:3サイクルぐらいしてないと、追いつけないんで。このスピードは20年がだんだん、5年後ぐらいには10年とか短くなるとしても、完全に追いついて追い抜くっていうのは。今はこっちの方がスタートアップが生まれて、VCもいっぱい、今でさえこっちがやっぱりすごい日本にアドバンテージがあるんで。

吉田:じゃあ、日本にずうっといて、だらだらと14年とか時間かけてスタートアップしてる日本と、もう始めてからすぐに資金調達してババババババって伸びてくるのと、もう明らかにガラパゴってるのがポンッて外れた瞬間に、スコーンと全部持ってかれちゃうような。

山本:うん、そうですね。本当に徒歩で歩いているのと、高速道路にぴって乗るのと同じぐらい違うんじゃないですかね。進む距離がですね。同じ時間が経ってても。

吉田:じゃあ、日本の中でビジネスしてるっていうのは、相当遅いしチャンスもないですね。

山本:何をするかによって、全然違うかなと思っていて。今の日本はまだVC元年みたいな感じも、本当はもっともちろんあるんですけど。

吉田:いや、VCはだって。

山本:第1巡サイクルなんで。

吉田:知らないですもんね、だって。

山本:そうなんですよね。

吉田:こっちの人は普通にみんな一般の人が知ってるけど、VCを自分が受けれるなんて日本じゃ誰一人思ってないですもんね。

山本:そうですね、少ないですから。第1巡めなんで。逆に投資を受けやすいんです。

吉田:ああ、そうなんだ。

山本:しかも、急にお金がVC側に回ってきたんで。

3

吉田:ああ、そうか。

山本:国が、大企業からVCにお金が来たんで、VCも扱えないぐらいのお金が集まってきちゃってるんですね。

吉田:ああ、そうか。だって安倍さんがシリコンバレーに来た目的もそうでしたもんね。シリコンバレーみたいな起業家を育てるみたいな。

山本:そうです。

吉田:支援をするとかっていう。

山本:そうです。200社を送り出すとかって言ってますよね。本当は送り出されるような甘い企業じゃなくて、送り出されなくても出てきた企業を応援してくれって僕たちは思ったりするんですけど(笑)。

吉田:そうかあ。

山本:まあまあ、でもそれでもいいかと。日本がスタートアップ支援とかに意識が行くのはいいなと思ってますけど。

吉田:まさしく今、僕たちを含めみんな、VCで起業するということを勉強しなきゃいけないですね。

山本:そうです。

吉田:うまく活用して、上に行くために。そのためにシードとかシリーズAでしたっけ。

山本:A、B、C、はい。

吉田:とかありますけど、A、B、C。だけど僕が思ったのは、その都度その都度ゴールなのかなって思ったんですけど、イメージ的にね。だって、1,000万円もらえた、ラッキー。ラッキーっていうか、もらえたっていう、そういうイメージなんですけど。さっき山本さんがおっしゃった「そこで満足しちゃいけない」と。5億円とかでも満足しちゃいけないと。

山本:5億円もらっても、しかたないですよね。その。

吉田:いや、もう普通の日本人の感覚って、5億円もらったらもう。だって、宝くじ何回分みたいなレベルじゃないですか。

山本:ああ、自分にね。個人に5億円入ってきたら、それはもううれしいですけどね。でも、そういう感じで考えてたら、5億円のエグジットもできないってことなんで。

吉田:そうですね。いや、だから僕は一般庶民の感覚で(笑)。

山本:(笑)いやいや。

吉田:だから、まずアイディアがあって、VCから認められるようなアイディア、これから日本もそうなっていくと。もちろん。

山本:いや、もうなってます。

吉田:なってると。

山本:はい。知らないだけっていうことでね。

吉田:うん、でも。

山本:知らないだけ。

吉田:この20年先の、ここでいてくれた山本さんが、じゃあこれから日本がどういうふうにVCをやっていかれるのかっていうのがもう見えてるってことですよね。

山本:見えてますし、はい。

吉田:もう実際受けてるし。

山本:僕たちはシリコンバレーのVCと日本のVCを回ったんですけど、日本のVCの方が条件いいですもん。

吉田:そうかあ。

山本:2倍ぐらい。日本で言われた僕たちの価値は、こっちで言うたら「あ、ありえん」と。

吉田:へえ。

山本:「シリコンバレーですよね、ここ」っ言ったら、「いやいやいや、君らのステージは、もう雨後のたけのこのように腐るほどいる」と。その中で勝ち上がったら、すっごいお金が入りますよ、何百億円とかね。資金調達してますよね、今。何百億円も資金調達して何に使うんだっていう感じなんですけど、抜けたとこに思いっ切りお金が入るんですよね、シリコンバレーは。抜けるまでがもう。毎年1万社生まれて1万社倒産するぐらいの規模でスタートアップが順繰りしてるんで、小さいとこには本当になかなか厳しいんです。
成長度合いの成長スピードで、「こいつら上場まで行ける」「こいつらはこの成長速度だったら、グーグルとマイクロソフト、Appleとかに売って終わりだな」っていうのが、もう全部指標があるんです。「こいつら上場する」ってなったとこには、みんなもう「乗っからせてくれ」うわあってなって、世界じゅうのお金がシリコンバレーに集まってるんで、そのスタートアップにゴンッて集まると。
 日本の場合は、まだ第1巡目なんで、お金がVCにいっぱい入ってきて、その先のここの段階の会社が少ないんで、みんなシードにいっぱいお金を入れたいわけですよね。

4

吉田:ええーっ。

山本:入れたいけど、シードもある意味大学生の考えるアイディアなんで、まだまだ。

吉田:そっか。

山本:SNSか食べ物系か旅行系か写真系なんですよ。この四つに大体当てはまるんですよ。

吉田:ああ。

山本:で。

吉田:面白くないんだ、だから。

山本:大学生が考えられるっていうことは、やっぱり自分の生活に密着してないと。さっきのカニじゃないですけど、自分が不便に思ってるとかそういう。不便に思ってるレベルが、飲食とか旅行とかレベルなんですよ。
でも、これを見られているような社会人の皆さんとかであれば、もっと問題が見えてるわけじゃないですか。

吉田:見えてる。そう。分かる。うん。

山本:なので、大学生と組むっていうのはいいと思うんですね。

吉田:なるほど。

山本:リソースがあって、お金が要らない、まだね。でも、その彼らの経験ができる。アイディアがあって説得力も出ますよね、VCに対して「私はこういう問題があって」。
今回の、僕が今メンターしているスタートアップも、大学生だけにやらせてるんじゃないんですよ。もう1人来てた女性がもともとのアイディアを持っていて。彼らはとりあえずアプリを作ってたんですよ。でもちょっと考えが似てるアプリだったんですね。こっちはアイディアだけあって、実際そういう会社で問題を感じてて、それに対して改善案はあるけど人手がない。で、僕はくっつけたんです。くっつけてペアでやれと。プレゼンは主であるこの人にやらせなさいと。君らは実働部隊で動きなさい。それでやったことを、みんなはやったことがないから僕が後押しをすると。環境を全部整えて、必要な人、必要な資金とか全部僕が出して、「行け」と。

吉田:ふうん。

山本:そういう立てつけにしてるんですね。だから、大学生と組むっていうのは結構いいです。大学生だけじゃ成功しないし、社会人だけだとうまく行かない。シリコンバレーは学生がいっぱい来るんです、優秀な。エネルギーを持て余してる学生がいっぱいいて。

吉田:あれですよね、だから、僕も学生時代はそうでしたけど、やりたいことが見つかれば何でもできるはずなのにやりたいことが分かんないみたいな。

山本:そうそう。

吉田:(笑)そういう人に社会人とか経験豊富な人が、やりたいことを与えると。「一緒にやろうよ」っていうところでケミストリー、化学反応がゴオッと起きるということですね。そのアイディアが、じゃあまともなのかどうなのかっていうのを山本さんが判断をして。じゃあ行けるんだったら、VCを呼んでシードだと。そっからステージどうのこうのだという話ができると。
それが、ではシリコンバレーでもいいんだけれども、シリコンバレーだとよっぽど「行く」っていうことじゃないと競争が激し過ぎてお金をくれない、入れてもらえない。だからやっぱ日本っていうのが最初、これからVC元年ということで、そこから始めて世界を目指すっていうのが一番良いよと。

5

山本:そうですね、日本人なので。日本はお金もね、GDPが3位だし、しかもVCはお金が有り余ってるし、投資する先がないし。これを利用しない手はないかな。

吉田:手はない。

山本:ないです。

吉田:ないっすね。

山本:だって、返さなくていいんです。失敗したら、最悪「ごめんちゃい」でいいわけですよ(笑)。

吉田:それが(笑)、それが分かんない人がいると思うんですよ。僕も2、3年前にシリコンバレーでスタートアップをした人がいてそんなことを言ってたんですよ。何億円とかってもらって。でも、そんなのっていいんですか。

山本:VCも、「絶対成功しろよ、おまえ」っていう感じだと、投資できないですよね。だから、何社だったかな、シリーズAでいうと5社から7社のうち1社成功したら元が取れると。だから、シリーズAで5倍から10倍のリターンを見込んでて、そのうち1社が行けば、ペイすると。シードになれば何十社に1社が成功したらペイするんですよね。
VCによっては学生とかとのネットワークとかが強くて、シードのアイディアに想いがある人もいれば、もうちょっと育ってきた所に投資したいという企業的なVCもあれば、もう金はたんまりあるんだと、資産運用会社みたいな所ね。

吉田:うん。

山本:お金は有り余ってるけど、よりリターンを求めたいから上場直前の所に大きなお金を出して、上場したら2倍ぐらいで返ってくるみたいな、VCにもタイプがあって。ここのVCも、今、いっぱいあるんで。

吉田:へえ。もう少しだけ、いいですか。

山本:はい。

吉田:すいません。時間ばっかり取ってもらって、申し訳ないですが。
シードがアイディアの段階じゃないですか。シリーズAって、まずアイディアが形になって、その組み合わせ、マッチングとかができて「シードでどうですか」っていうのを持っていって「じゃあ、出資受けましたよ」と。
 じゃあ、そのあとシリーズAに行くまでに何をしたらいいんですか。

山本:ユーザーを増やして。

吉田:ユーザーを増やすか。

山本:きちんと売り上げが立っている、伸びている。

吉田:伸びている。

山本:はい。

吉田:じゃあ、そのプロダクトが駄目だったら、結局それで終わっちゃうわけだし。そこをまず最初の時点で山本さんとスパーリングしながら本当にユーザーが伸びるのかと、プロダクトとしてできるのかっていうのをスパーリングして。で、シードを受けて。そしたらもう行くはずなのでちゃんと頑張ればね。

山本:はい。

吉田:そしたら、ユーザーを増やして、売り上げが立ってる。

山本:立ち始めている。

吉田:でも。

山本:全然赤字だと。

吉田:そうですよね。

山本:まだまだ。

吉田:そうですよね。

山本:どんどん人も入れないといけないし。

吉田:そうですよね。

山本:サーバーも使うし、広告も使うかもしれないです。

吉田:普通だったら、その段階だとお金がもうぎりぎりないと。

山本:はい。

吉田:そしたら従業員とかもう雇えないので、本当に外注さんとかもしくは自分の手で何とか補うっていう発想しか日本人にはないじゃないですか。特に僕たちはほら、ずっと無借金でやってきたから。その時期ってほとんど、僕もそうですけど1人ビジネスで。24時間365日寝ないで、僕は3年ぐらい頑張ったんですよね。
 だけど今の話を聞くと、赤字で逆にVCを入れてシリーズAで資金調達をしちゃった方が、すごい楽にっていうわけじゃないですけど、きれいに成長できるなっていう気がするんですよね。

6

山本:そうですね。「ホッケーカーブ」っていわれるんですけど、普通に自分でやってたら積み上げ、積み上げ、積み上げで、こんな感じですよね。

吉田:そのときに僕は体を壊してたんですよ。で、そのビジネスを続けられなくなりそうになったので、やっぱりそういう危険があるんだなあっていう。一生懸命頑張って、すごいお金持ちになるつもりだったのに、自分の体壊しちゃしょうがないよなあっていうマインドになったんです。
それが、日本人の普通の無借金経営とかビジネスする、銀行からお金を借りるかどうか分かんですけど、普通のマインドだと思うんですけど。それが。

山本:それはもちろんそれで価値観なので、全然ありで。うちも半年前まではずっとそれをやっていくと。でも、僕たちの場合は日本発のプロダクトで世界を取るってなったときに、それでも自己資金で40人以下で世界を取ってやるっていう想いで来たんですけど。

吉田:いや、僕ね、でもね。

山本:はい。

吉田:その話を聞いて、やっぱりナンセンスだなって、何か。

山本:(笑)。

吉田:ふんふん。

山本:そうそう、ナンセンスなんですよ。

吉田:ナンセンスですよね。

山本:ナンセンスなところで、それで世界取れたら、誰も文句言えないなと思ったんです、僕は。で、とことん経費も削減して、チームも効率化して、マーケティングを徹底的に考えてやったからこそ超細マッチョな体質の会社になったんで。そこに、一気にガソリン注入したらどうなるかって、めっちゃ速く走れるんじゃないかっていうところで今回思いっ切り突っ込むことにしたんですけど。
 「ホッケーカーブ」っていわれてて、1回沈み込んで、ウィーンっていうのをVCは期待してるんで。ここを期待してるんで。ウィーンって行って、落ちたらそれでいいって思ってるんですよね。もちろんお金とか突っ込んでるんで、頑張ってほしいとは思ってもらってますけども、見込みがない物で無理やり「やれ」って言われても、市場がなかったりとか、できないチームに「やれ」って言ったってしかたがないんで。彼らもそこは分かったうえで投資してるので。

 

メルマガに登録すると、更新情報をいち早く手に入れることができます。
メルマガ登録する

《バックナンバー》
1話目 2話目 3話目

 

【山本敏行×吉田ゆうすけ】チャットワークCEOシリコンバレー対談! 第3話

 

前回のお話(2話目)をまだ見ていない方はこちら

 

吉田:今って、今はだからもう潤沢、潤沢というかノウハウというか、いろいろ資金調達をどうやってしたらいいのかとか、そういうことももう分かってらっしゃると思うんですよね。

山本:その半年前までは、ゼロでしたからね(笑)。

吉田:うん。だからもう、ずっとこだわってきたからですね。

山本:そうです、はい。

吉田:さっきの話だと、やっぱり英語がしゃべれなくてもビジネスはできるよと。情熱があれば、シリコンバレーにも来れるよと。だけど資金調達は、それはやっぱり山本さんが20年間会社をやってきて、チャットワークっていうキラーコンテンツがあって、シリコンバレーに満を持して来たから、そういった問い合わせもたくさんあったし。だから、資金調達ってできたんじゃないかなって。そうじゃなかったら資金調達なんてそんな、お金もらうなんてことをできるわけないじゃんっていう、僕はそういう先入観があっちゃうんですけど。その辺はどうなんでしょうね。

山本:資金調達とは何かっていうのを調べて、資金調達できるモデルかどうかみたいなものをちゃんと踏まえて。コツみたいな感じですかね。そのコツを把握すれば、ね。逆に今ってVC側がお金が余りまくっていて、投資する先がないんですよ。

吉田:えっ、余りまくっている?

山本:いやいや。今はだって、安倍政権になってから、大企業にお金を突っ込むんではなくて、やっぱりベンチャーを育てなきゃだめだ。つい最近も安倍総理が来て、200社をシリコンバレーに送り込むぞって。

吉田:それ、安倍総理と会ったんですもんね。

山本:安倍総理と会いましたね。

吉田:お会いしたんですもんね。

山本:一応、シリコンバレーで活躍するという、まだ活躍してないのに活躍する・・・

吉田:いや、してるしてるしてる。

山本:可能性があるというところで、安倍総理とですね。

吉田:会って、ご飯を食べて。

山本:そうですね。安倍総理にどういうふうにベンチャー企業、日本でベンチャーマインドを育てるかとか、どうやってシリコンバレーで戦っていくかみたいなディスカッションをする形で、朝食会をさせてもらって。こういった形で最後握手して挨拶。

1

吉田:めちゃめちゃすごいことじゃないですか。だからめちゃめちゃ成功者じゃないですか、山本さんは。

山本:いや、もう。

吉田:いえいえ。

山本:活躍しているっていう枠だったんですけど、まだしてないから(笑)。

吉田:いや、してるし(笑)。

山本:そういう可能性があるっていう。資金調達の直後でしたし。

吉田:いや、いや。

山本:ポテンシャルがあるっていうことで(笑)。

吉田:いやいやいやいや。でもね、だから資金調達ができたのかなとか、そういうふうに思っちゃうんですよね。

山本:いやいやいや。今はだから本当にVCは探してるんですけど。起業家側が、資金調達って文化がまだまだ日本で少なかったので、母数が少ないしポテンシャルのある起業家が。投資したいのにできない、もどかしい。「このお金はどうしたらいいんだ」っていう状態なんです。

吉田:どうしたらいいんだ(笑)。

山本:僕たちは「まあ、もらってあげますよ」みたいな。その代わりちゃんと価値、上場したら時価総額的な感じですけど、「バリュエーション」っていう企業価値みたいなものをやっぱり高くしてもらって。例えば10億円と見られたら、1億円もらったら10%株を渡さないといけないんで。ただ100億円って見てくれたら、1億円もらっても1%しか渡さなくていいんですよね。っていう価値をどうやって高く見てもらうかっていう戦略とか。

吉田:その計算がよく分かんないですけど、でもそういうのがあるんですよね。出資というか、してもらうっていうのは。

山本:ここだけの話、ほぼある意味オークションに近くて。いろんな計算式があるんですよ。原価が幾らかかってとかいろいろあって。最初は原価みたいなもんなんですけど、最後は「じゃ、いつまでにクローズします」と「締め切りがあります」みたいな感じにして。締め切るときに、オークションでも最後こうなるじゃないですか。

吉田:いや、だから。

山本:どうしても欲しいって思ったら、「ああ、ああっ」みたいな、最後これ、ロジック無しみたいな。

吉田:買い手がたくさんいるから、競りで。

山本:競りみたいな感じなんですよ。

吉田:競りで、やっぱりライバルがいるから高くなるみたいなところ。

山本:そうです。一つしかなかったら、「何か高いなあ」みたいな感じになって。しかも、契約条件とか結構足元を見られてがんじがらめな契約条件になるんですけど。こういう状態だったら「いや、こんだけの価値は当然求めます」と。さらに契約は自由かどうかっていうのは重要なんで。自由にやらせてもらいたいっていうところが重要になってくるんで、その戦略みたいなのは結構あるんです。

吉田:いかにたくさんの人に「買いたい」と言ってもらうかみたいな。

山本:言ってもらえるかというアイディアとか、チームとか、かつプレゼンも重要ですね。

2

吉田:いや、ちょっと前は冷え込んでた印象があるんですよ。僕も物販をやってるんで、いろんな需要とかを見ていくと、例えば、昔、民主党政権のときの円高のときとか見てると、日本国内だと結構冷え込んでるなっていう。誰もお金を出したがらないなっていう感覚があって。うちの仕入先とかを見てても、今、政権が代わって安倍さんになってからものすごいバズってるなっていうか。
みんな表では、もちろんそれもインターネットでは言わないですよ。「景気悪いな」みたいな「いや、そんなによくないですよ」みたいな感じで言うんですけど、会ったら「いや、実はいいんです」みたいな(笑)。

山本:(笑)いやあ、だってね。

吉田:ありますよ、でも。

山本:だって、ウチはがんがん投資してるんでいつまでたってもまだまだ厳しいですよね。だから資金調達して思いっ切り暴走するんですけど。投資はだって今、ベンチャー界隈の投資っていったらシリコンバレーよりいいですよ。

吉田:ああ。

山本:シリコンバレーがすごいのは、「シード」っていわれる最初の段階。シード。

吉田:種の。

山本:「種」っていうことですね。日本語でいう種なんですけど、本当にちっちゃなちっちゃなスタートアップのときにお金を入れてもらう額で。シードとかシリーズA、B、Cっていうのがあるんですけど、それがあの・・・

吉田:それって、どういうことなんですか。

山本:最初スタートアップを立ち上げたときに、どこのステージっていうのがあるんですよ、スタートアップの中で。それがシードだと、時価総額的には、幾らなんでしょうね。何千万レベルです、1億に多分行かないぐらいかなあ。1億までぐらいだと思うんですね。1億ぐらいまでの時価総額、バリュエーションっていわれる企業価値。

吉田:それって、まだリリースしてなくても良いんですよね。

山本:シードです。リリース前です、シードは。

吉田:種なんですね。だから、さっき言ってたアイディアってことですね。

山本:アイディアです。

吉田:アイディアでお金が調達できちゃうっていうことですね。

山本:あとは、プロトタイプ的な物とか画面設計とかで、「エンジェル」といわれる人たちからお金を入れたり、シードっていう、日本でいうとEast Venturesとかデジガレもそれに入るんですかね。そういった所が最初につばをつけたり、そういうことが得意なVCがあれば。

吉田:でも、夢があるっていうかね。だってみんな「何かしたい」っていう、「何かしたい」って思いはあると思うんですよ。でも、それを形にしたことはなくって。なんせそれを形にしたところで、「お金がないからできないよね」っ言って、みんな夢を諦めてる人ばっかりだと思うんですよ。だから結局、じゃあサラリーマンにして、言われたことだけやってみたいな。しーんとしてますけど(笑)。

山本:いや、自分の人生なんで、やっぱりやりたいことやらないと(笑)。

吉田:いやいや、まあそうですけど(笑)。

山本:(笑)。

吉田:いや、多分ね、山本さんは学生起業されて、僕は本とかも読ませてもらったんだけど、社会人経験がないんですよね。

山本:ないです。

吉田:ないですよね。僕は6年か7年ぐらい、短いですけど社会人経験があって。やっぱり、大学を卒業したら、じゃあ何するっていったら、就職活動っていう。3年生でやったら就職活動っていう、まずテーマがあるので、「就職活動します」と。ずっと僕はテーマをこなしてきたんです。「資格を取ったら、独立起業ができる。じゃあ、資格試験を受けよう」みたいな。そこから勉強してみたいな。
ていうことで、要するにアイディアはあってもそれをどうしていいのか分からない。これが普通の人の悩みなんです。山本さん、すごいぽかーんとしてますけど(笑)。ぽかーんじゃなくて、いわゆるこのアイディアを・・・何かやりたいことがあると思うんですよ。

3

吉田:よく喋ってるのは、例えばうちの福井とかだったら、カニが有名なんです。だから、カニってむくのが大変なんです、すごい。「越前ガニ」って有名なんですけどね。だけどそのカニをむくのに手も汚れるし汚いし。でも、みんなカニが大好きなんですよ。だから「自動カニむき機」みたいな「そんなんができたらすごいもうかるよね」みたいな。
でも、ライバルとかそういうのの動向をまた調べるのは別として、何かそういう「あったらいいよね」っていうのを実現させようって思った瞬間に、もうブレーキかかるみたいな。「ああ、無理無理無理。お金もない」。だから自動カニむき機を作りたいと思っても、「まあ、お金もないよね」と「どうしたらいいか、分かんないよね」と。それ以前に「そんなことに夢かけて、時間かけて、家族を路頭に迷わせるわけにもいかないよね」と。「じゃあ、とりあえずバイトしよう」みたいな(笑)。そういう感じになるじゃないですか。

山本:まあ、そうかもしれません。

吉田:そうかもしれませんっていうことでね。だけど、山本さんが今きょとんとされてるように、「そうじゃないよね」っていうことですよね。

山本:うーん。

吉田:もちろん、それにニーズがないといけないですよね。ニーズがないといけないですけど。

山本:まず、カニむき機が需要がめちゃくちゃあるかもしれない。本当にこう、ね、みんなが自分でむいて、手をけがしたりとかして。
ビジネスって社会の問題の大きさに応じてビジネスの大きさがあると思うので、社会として問題が大きければ大きいほど、大きなビジネスだと思うんですよね。ちょっとした不便だけだと、ちょっとしたビジネスにしかならないっていうところもあると思うんで。カニむき機が本当に問題だと思ったら、その問題を徹底的に調べて。調べるのは別に空いてる時間にできるじゃないですか。「うわ、コレもうやってるわ」みたいな。しかも、「とても勝てません」みたいな。
しかも、自分に何が強みがあるかっていうのはやっぱ見るわけですよね。初めて、まったくたまたまカニをむいて「痛っ、カニむき機を作ろう」みたいな感じだったら何の強みもないじゃないですか(笑)

吉田:そうです(笑)。

山本:それは勝てないですけど。親戚で、そういう違う何かをむいている機械を作っている親戚のおっちゃんがいるとか、あとは自分がそういう製造業に対してちょっと働いていたことがあるとか、自分の中で何が武器かっていうのを考えて、そこからビジネスを展開していく必要があるかなと思いますけどね。

吉田:だからそれを考える余地もなくて、ただやらされ仕事をやるっていうのが、ほとんどの人が日本人がやっていることばっかりなんですよ。「アイディアを形にするなんか無理無理」と。
だけどシリコンバレーの方だったら、何かやりたいことがあって、それをもちろん徹底的にニーズを調べたり形にできるのか、それをどこまでスケールするのかっていうところまで考えないといけないですよ。いけないけれども、そのアイディアをシード、種として持っていって、それが認められて、出資してもらって、そのビジネスを本気で、自分の好きなビジネスですからね。その好きなことをとことんまでやれるチャンスがあるっていうことを思ってもいいのかなっていう。

山本:ああ、今もうめっちゃチャンスですね。

吉田:チャンス?

山本:今、めっちゃチャンスです。
今、うちはチャットワークで、インターンみたいな形で社会人の方とか学生を受け入れたりするんですけど、みんなビジネスのアイディアを持ってたりするんです。僕もさんざん2000年からいっぱいビジネスを数えきれないぐらい失敗してきて、ビジネスのアイディアをプレゼンされるじゃないですか。でもそれは日本的な観点も分かるし、「シリコンバレーでこんなサービスがあるよ」とか、うちの社員にも見させて、だめ出しをめっちゃするんですね。すると傷まないじゃないですか。アイディア段階で潰れるんで。
 で、「もっとこういう観点で考えた方がいいんじゃないの?」とか「シリコンバレーでこんなサービスがありますけど。日本でないけど、もうちょっとアレンジしたらできるんじゃないの?」とかって、またうちの社員からのアドバイスがあったりして、次の日またプレゼンするんですね。で、まただめ出しをする。この光景が、素人ボクサーが元プロボクサーのジムに来てスパーリングしてる感じなんで。

4

吉田:(笑)。

山本:「スパーリング」って呼んでるんですけど。じゃ、毎日スパーリングしましょうと。で、ボッコボコにするんですよね。

吉田:(笑)へえ。

山本:それが、すっごい良いんですよ。これが、すっごい良くて。だって僕たちにスパーリングでボコボコにされるって。本当にリソースかけて、お金かけて、人を巻き込んで、家族に迷惑をかけてって考えたら、たった30分の話なんです。

吉田:なるほどね。うん。

山本:そっからまたアイディアも練られてやるじゃないですか。これがね、すごい価値があって。で、実際来た学生が、すごいそん中で金の卵みたいなアイディアだったんですよ。「これは誰にも言うな」と。

吉田:へえ、面白い。

山本:「ピッチイベントとかで」。

吉田:やばい。

山本:「プレゼンするな」と「プレゼンしたら、パクられる可能性がある。それぐらい金の卵のアイディアだ」と。

吉田:僕ね、そういうのを適当に言って、パクられたことがあるんですよ、実際に。だから、やっぱそういうのは言っちゃいけないですよね。

山本:金の卵だったんですよね。

吉田:金の卵は言っちゃいけない。

山本:本人は分かってないんですよね。

吉田:本人は、だからさっきのカニむき機じゃないですけど「こんなんもある」「こんなんもある」って言って、うわあってやってるから。それを山本さんが見てくれるっていうことですよね、スパーリングで。

山本:スパーリングで見て、本当にいいアイディアだったらその学生に「ちょっとチーム作れ」と「僕がメンターとして入ってやる」と。僕は今3億円調達したとか、安倍総理の何とかがあるから、今は日本で結構名前がVC界隈で売れつつあるから。俺がメンターにいるって言っただけで、多分資金調達できると。

吉田:すごい。

山本:今、「Incubate Camp」っていう、そういうスタートアッププログラムもいっぱい立ち上がってるんですね。「優勝特典には500万円出します」とかっていうプログラムが今、日本でいっぱい出てきてて「そこに応募せい」と。で、応募して。今、応募フォームを僕も見せられて「あかん。もっと俺の名前をこう使え」って言って、僕が文章を添削して。多分通るんですよ。通ったら、500万ぐらい入ると思うんですよね。
最初、僕がちょっとエンジェル投資をちょっとして、最初の大学生とか5人ぐらいのチームの活動費を賄いながら、法人設立。法人設立も僕が今まで培ってきたネットワークで全部チャットワークでつないで。

吉田:すげえ。

山本:「彼らを支援したってください」って言ったら、みんな支援してくれる。で、500万円取りにいって、そのあと。

吉田:えっ、500万円取りにいくってのが、シードですよね、だからね。

山本:シードです。

吉田:なるほど。

山本:シードに今、取りにいかせてて。多分、秋ぐらいには取れるんですよ、きっと。

吉田:取るんだ。

山本:取れなくても違うVCのネットワークから「出したってください」って言うぐらいの感じで行こうかなと思ってて。
取れたら、そっから日本市場にあったVCの人たちがアドバイスしてくれるんで、数億円、5億円で売れたらまあいいかなっていうアイディアなので、5億円で売れて。大学生で5億円入ったら、結構大きいじゃないですか。

吉田:やばい。

山本:いや、大きい。いや、大学生で5億円って。

吉田:やばい、やばい、やばい(笑)。

5

山本:「とにかく、おまえに人生懸ける」って、今、言ってるんですよ。

吉田:そんなのありえないでしょ、だって。

山本:「失敗しても、大学生のうちに、こんな経験でけへんで」って言って。

吉田:いや、いやいやいやいや(笑)。

山本:(笑)。

吉田:いや、ちょっとすご過ぎて、意味が分かんない。

山本:(笑)。

吉田:5億円やって、でもね、5億円なんかそんなん潰したら、人生がね、もう終わっちゃうような気がするんですけど。

山本:それはだから、僕がもうメンター的にアドバイスしますよ。「その5億円は、こう使え」とかっていって。

吉田:へえ、すごい。

山本:それはもう、普通に大学生が5億円が手に入ったらもう。

吉田:ねえ、遊んじゃいますよね。

山本:ね。こんなんなってもう、あほうと。

吉田:うん。

山本:ね、さっき言いましたけど、「日本を変えるために、世界を変えるために、スタートアップやったんちゃうの?こんな小粒のお金で満足するな」って。

吉田:小粒?5億円が小粒?

山本:いやいや、いや。

吉田:すげえ。

山本:実際、僕はそんな全然入ってないですよ。僕だってね、まだですけど3億円入って、それ全部使いますし。僕も全然そんなお金を持ってないですけど。

吉田:謙遜し過ぎっす(笑)。

山本:いやいや、しかも投資しまくってて、給料とかも7割減とかしながら、僕はもうお金はほぼありませんと。そんな状態ですけど、目指すはそんな100億、200億のようなちっさなスタートアップで満足すなと。ビリオン行けと、っていう。

吉田:だから、まあ。

山本:言うのはただなんです。

吉田:そんなん、だから通過点ってことですよね、だからね。

山本:そう。

吉田:ステップとしてね。

山本:ステップ、うん。

吉田:だから、その先には、えげつないものがあると。で、たかだか5億円で満足するなと。

山本:いや、だってそうですよね。だって、そんな5億円が学生時代に入っちゃったら、絶対、即行使って終わっちゃうじゃないですか。せっかく学生時代に5億円入れるような、バイアウトできるようなポテンシャルがあるんだったら、最低ビリオンを狙えということですよね。しかも国内だけでとどまるなと。やっぱり、そういう道筋を気づかせてあげるんですよ。
それを、僕もだから今インターンでいっぱい来て、スパーリングして、その中でポテンシャルがある人を見つけて。彼が成功してくれたら一つ事例になるじゃないですか。

吉田:いや、もう、そんなんいいんで、僕のメンターで1人でやってほしい(笑)。

山本:(笑)行けると思いますよ。即行、行けますよね。吉田さんだったら。

吉田:いやいやいや、もうそんな、僕も小粒なんで(笑)。

山本:(笑)。

6

吉田:ああすごい。でも、今それを聞いて・・・

山本:でも、失敗する可能性が99%だって言ってるんですよ。

吉田:でも、失敗したって結局リスクがないですもんね。

山本:そうそうそう。

吉田:リスクがないし、どんどんスパーリングをして、どんどん研ぎ澄まして。金の卵レベルになってから、そこで案件を持っていって。シードからスタートして、たかだかシリーズAとか。

山本:A、B、C。日本でいうと、多分BかCぐらいで、マザーズとかは行けるんですけど。

吉田:いや、シードで。

山本:シードで、例えば500万とか1,000万円もらえますよね。

吉田:500万とか1,000万円とかもらって。

山本:次に、「シリーズA」っていうのがあるんですよ。

吉田:シリーズAで。

山本:それは時価総額的にいうと。

吉田:何か(笑)、何かあれ、野球みたい。

山本:そうそう。

吉田:いや。

山本:メジャーリーグ、AAA、AA、メジャーみたいな、何か。

吉田:そうそうそう。で、草野球から甲子園行って。

山本:そうそうそう。次アマ行って、プロ野球みたいな。

吉田:で、最後が大リーグで。

山本:大リーグ、そうそうそうそう。正にそんな感じです。だから今は。

吉田:すっげえ。

山本:どうせ草野球やねんからと。

吉田:そう。

山本:思いっ切りやれと。でも、草野球でも・・・中学校の野球とかですかね。そしたら、優秀だったら、例えば大阪桐蔭とかそういう、神奈川何とかとかいろいろ行けると思うんですけど、それで行けと。

吉田:だから、今はバッティングフォームをとにかく正すと。

山本:そうですね。とにかく打席に立って振りまくれと。

吉田:なるほど。打席に立って振りまくろうぜと。

山本:打率どうせ低いんやからと。

吉田:ああ。それを。

山本:僕がコーチでアドバイス。

吉田:「あかん、そんなんあかんぞ」と。

山本:僕が合ってるか分かれへんけど、別に僕は王貞治なわけではないんで。

吉田:そんな謙遜しちゃ。

山本:いやいや。

吉田:そんな、こんなんなって(笑)。

山本:(笑)。記録を出してるみたいな。

7

吉田:そうそう。こんなんなってて、成功してないとかないし。

山本:成功してない。握手しただけですから(笑)。

吉田:ないない。

山本:握手しただけなんで。

吉田:いやいや、もう自信持って。自信持ってっていうか、もう、そんなんとんでもないです、先生。

山本:いえいえいえ。

吉田:コーチ。

山本:(笑)。

吉田:でも、それで。

山本:でも、まあ、僕もそれを彼らを見ながら、アドバイスしながら、自問自答にもなりますよね。

吉田:そう。

山本:アドバイスしながら、自分ができてへんとことかね。違う業界だったりするんで、「こういうことが起きるんか」と。「こういうことが起きるようになったら、こっちの業界ではこんなことができるかもな」って、僕も勉強しながら。まあ、ボランティアですけどね。

 

メルマガに登録すると、更新情報をいち早く手に入れることができます。
メルマガ登録する

《バックナンバー》
1話目 2話目
 

【山本敏行×吉田ゆうすけ】チャットワークCEOシリコンバレー対談! 第2話

 

前回のお話(1話目)をまだ見ていない方はこちら

 

吉田:いや、本当にそういう意味では、なぜ山本さん、チャットワークの代表がわざわざシリコンバレーに来て、ビジネスをここで新しく伸ばそうとされたのかっていうのが、今回すごく分かったんですけれども。ただ、僕は最初、チャットワークを使っているときに、チャットワークってのはただのサービスとツールだと思っていて。いわゆる、経営されている方っていうのも、ただただチャットワークってサービスをずっとされてる方なんだろうなっていうぐらいにしか思っていなかったんですね。
でも、実際山本さんにお会いしてみると、もう2000年の時代から学生起業をされて今に至ると。その変遷がすごい面白かったので。

山本:(笑)。

吉田:まず、学生起業されてから今に至るまで、ちょっと概要というか自己紹介みたいなのをもう1回聞きたいなと思うんですけど。

山本:分かりました。

吉田:はい。

山本:二つめ、三つめはいいですか。

吉田:ああ、何かあれですか。

山本:いや、見えているけど、説明していないっていうのが気になるのかなあと思ったりして。

吉田:ああ。じゃあ、2番めのパートを。

山本:今もちょうど、僕が説明する段階なんで、組み替えたら行けるのかなと思ったんですけど。

吉田:ああ、全然もう、この流れで大丈夫です(笑)。

山本:(笑)こういう感じでいいんです?

吉田:全然大丈夫です。普通で大丈夫です。そうですね、あまりカットとか気にしないで。

山本:分かりました。

吉田:はい。

1

山本:そうしたら、もちろん資金とか人材のメリット以外に、リアルな生の情報と言いましたけど、あとはパートナーシップというのも結構大きくて。僕はよく野球に例えるんですが、日本ではスタートアップというかIT企業が少ないので、みんな野球でいうポジションではピッチャーになりたがると、みんなヒーローになりたいと。ピッチャーになりたがるんだけれども、ピッチャーが少ないからピッチャーになって、自分でボールを受けて、打たれたら取りに行ってみたいな感じでやらざるをえなかったんですね。
ただシリコンバレーになると、ピッチャーも多いんですが、キャッチャーとか内野手とか外野手も多いので。自分がピッチャーをやってるときに、いいキャッチャーを見つけれるんですよね、特化した。打たれても、いい内野手、いい外野手とパートナーシップとして組んでいくと。これはどういうことかというと、ありとあらゆるパーツがそろっているっていうふうにいっていますけれども。
アメリカに来るまでは、例えばチャットワークって実はあまり表には言っていませんけれども、幾つかのサービスのOEMですね。ホワイトレーベルっていう形で、ノンブランドでいろんな機能を組み込んで一つのサービスにしてるんですけれども。それはなぜかというと、うちの競合がシリコンバレーに出てきてからいっぱい出てきてるんですけど、「なんでこんなに人数が少ないのにこんなに早くできるんだろう」と思って、出てきた半年後ぐらいにもう「やっぱり出てくるんじゃなかった」と思って帰ろうしたこともあったんですね。やっぱシリコンバレーは違うと思って。でもやっぱり、彼らも人間だし1日24時間しかないだろうというところで分析していったら、いろんなサービスの組み合わせでガワだけ変えているっていうのが分かったんですね。
それで、僕たちが圧倒的に負けている機能の部分を、その会社へ僕たちも交渉しにいってゲットするということをしたんですね。OEMって、やるとOEM先がなくなった場合、その機能を提供できなくなっちゃうので、非常にリスクがあって怖かったんですけども。やっぱりそうしないとシリコンバレーでは生き残っていけないっていうのが分かったので、そうせざるをえなかったと。でも、そうしなかったら死んでしまうので、死ぬよりはいいだろうということで「えい、やあ」とやりましたと。
もちろん機能強化、スピードアップもできるんですけれども、シリコンバレーなので、OEMをしてる会社が買収されたりとか、実際にもそういう問題が起きていて、「どうする?」みたいな話もあるんですが。また違うキャッチャーをどこで探すかみたいな感じで、今、一生懸命探しているんですけど、なかなか前のキャッチャーがよかったんで代わりが見つかりにくいんですが。でも実際、候補はいっぱいいるんですね。ただ、日本でいうと候補は一つもないんですね。そういうのが一つ大きくあるかなと思います。

吉田:では、その次のスペシャリストを見つけるのが早いということですか。

山本:早いし、候補はいっぱいいる。ただ前の人がすごいよかっただけに、「前と同じ人がいいんだよねえ」って言っても、前の人ってもうね、どっか違う人と。

吉田:組んだ?

山本:結婚しちゃったみたいな感じなんで。

吉田:あらあら。

山本:「結婚しちゃったか、しかたがないな」みたいな。別のパートナー探さなくちゃ(笑)。

吉田:(笑)分かりやすいですね。

山本:もう。

2

吉田:でも、こっちって離婚と結婚のペースが速すぎないですか。

山本:速いですね。それは男女がもっと平等なので、仕事のポジションがあるっていうことと。あともう一つ面白いのが、日本だと離婚届って両方のサインが要るんですけど、こっちは片方でいいんです。

吉田:へえ。

山本:ですから向こうが例えば浮気したとか、何か問題を起こしたら、一方通行で離婚できちゃうと。相手の悪いところを見つけて、慰謝料でいいわけですよ。ですから、すごいし。フェアですけど、シビアですよね。

吉田:もう文化がやっぱ全然違うなっていう気がして。
半年で帰ろうと思ったのは、やっぱスピードが速すぎたからですか。

山本:ちょっと、僕は間違った場所に来てしまったと思ったんですね。こんなやつらと戦えないと思ったんですけど。

吉田:戦えないっていうのは?

山本:要はもう、僕たちが十何人、二十何人で3年ぐらいかけて作ってきた物を、3人で1年以内で作った物が僕たちよりいいんで。相手にならないと。とても太刀打ちできないなと思って。それで「あれっ?」って思ったの。

吉田:でも、その段階で日本に帰ったら、ただ負けて終わっちゃうじゃないですか。でも、日本に帰ってできるんですか。

山本:日本は、言語という壁がありますから。

吉田:やっぱり、ガラパゴスで守られているからオッケーだろうみたいな。

山本:やっぱりそれは、日本ってね、最高なんです。

吉田:分かります。

山本:言語のガラパゴスで守られていて、かつGDPが高い。

吉田:そう。最高。

山本:最高ですよ、ガラパゴスは。

吉田:そうそうそうそう(笑)。いや、本当にそう思いますよね。僕はグローバルでやってるんで、英語圏でビジネスするってめちゃくちゃ難しいなって。

山本:競争も少なくとも100倍以上、競争がやっぱりある。

吉田:何か日本を絡ませないと絶対勝てないなって。このバリアがめちゃめちゃあるんで。

山本:もう最高ですね。

3

吉田:ってことですか。だからやっぱり、シリコンバレーに来て世界標準と戦うといけないけれども、こっちに逆に戻ってくると、ここの壁でそいつらが入ってこれないから、ここで戦おうと。

山本:それでもう、ねっちょりとみんなでくっつく(笑)。

吉田:(笑)「ゆっくり3年がかりでいいもん作るぞ」みたいな。

山本:完全に抑えてしまえば、入ってこれないですよね。

吉田:なるほど。

山本:というのはあるんですよね。

吉田:はい、はい。

山本:はい。

吉田:だけど。

山本:だけど、その場合ありがたいんですが、出るときしんどいですよね。全然違う文化だったり、全然違う競争の環境だったりするんで。日本人がグローバル展開でしんどいのは、日本人にフィットしたやり方に完全になってしまってるんで、海外の人に合わせるってなったら、全然。さっきみたいに離婚の話だってそうですし、ありとあらゆることが違いすぎるので。

吉田:まあ、そうですね。

山本:出ていくのはしんどいですけど。戻ってくるとすごい安心感がありますが。
でも、その中でやっぱり100倍以上で、しかも自分たちが持っていない文化の中で戦っていくっていうことをやっていくことが、いずれ絶対、日本においても強くなるはずなので。

吉田:なるほど。

山本:世界水準で一流のとことやっぱり戦い続けるっていうのは、すごいいいなと思いますね。そうじゃないと、日本の他の競合に振り回されて、変な機能をいっぱいつけちゃったりとかして、ますますガラパゴスになってっちゃうので。やっぱり、世界で通用するのを作ったうえで日本にフィットさせるっていうのをやるのが一番いいだろうと思います。

吉田:僕のコンセプトとして、日本から世界に向けて海外へ販売しようっていうのがあるんですけど、山本さんも何かそういうのがありますよね。世界で戦おうみたいな。

山本:そうですね。

吉田:どういうことがありますか。

山本:やっぱり日本初で、世界で使われるプラットフォームとなるようなサービスって、ITサービスではないですよね。車とか寿司とか漫画とか、本当に日本が得意なところでは世界へ出ていけているんですけれども、ソフトウェア産業においては。

吉田:ない、ない。

山本:「日本って、IT企業あるの?」ぐらいのレベルですよね。

吉田:僕が、だからそれでチャットワーク大好きなのも、例えば僕がよく使ってるeBayそれからAmazon、これもプラットフォーム。やっぱり日本でもよく使っているし、日本はそこを使って、やっぱり海外に出品したりとかたくさん売り上げを上げさせてもらってることができるんですけれども。彼らはアメリカの企業なんですよね。

山本:はい。

吉田:だから、日本に税金を払ってないんですよね。そのプラットフォームを利用して世界で戦うためには、そういう洋物を使ってチャレンジするしかないんですよね。それが何に対しても、フェイスブックもそうだし、とにかく世界で戦おうと思ったら、世界の物が標準になってきてるので、日本の物っていうのがないのがすごい悔しいというか。
そういう中でチャットワークというプラットフォームは、世界でもやっぱり標準として使ってもらうような、そういう日本初のプロダクトにしたい。

4

山本:そうですね。

吉田:っていうことですか。

山本:そうですね。例えば、そうは言ってもiOS、AppleのOSであったりとか、WindowsのOSであったりとか。あとはクラウドサーバーでAmazonとかですね。

吉田:そうか、そうか。

山本:そこに戦いにいくのは、逆にナンセンスだと思ってて。やっぱりアメリカは物流の国なので、そこに戦いにいくのは死ににいくみたいなもんなんで。

吉田:ああ、そっかそうか。

山本:ただね、そのプラットフォームもインターネットもアメリカで作ったものです。

吉田:そうか。

山本:このプラットフォームを使って、僕たちが逆に利用するぐらいの気持ちで。ビジネスコミュニケーションのプラットフォームを、僕たちが押さえにいく。もう一つ上のレイヤーでっていう、上の層で取りにいく。日本人の得意なことっていったら、きめ細やかさであったりとか、そういったところに強みがあるので、ホスピタリティー的なのが強いので。それをちゃんとツールに落とし込んでいって、うまく使ってやってですね。それで世界を取っていくっていうのは、一つ日本人がインターネットを通して世界と戦っていく考え方としてはあるのかなと思ってます。

吉田:なるほどねえ。もうちょっとだけ、踏み込んでいいですか。

山本:(笑)。

吉田:もうちょっとだけ。

山本:はい。

吉田:結局、日本は今、GDPも世界最高水準で、3位か4位か分かんないですけれども、非常に経済大国だと。アメリカみたいな世界水準で戦うよりも、日本市場でいた方がいいっていうのは、これは出戻りさんはみんな思ってることだと思うんですね。
だけど、みんな日本人としてやっぱり危機感を持っているのが、日本っていうのはこれから少子高齢化で少しずつ衰退していくだろうと。その中で、世界で戦えるっていうその感覚を持っておかないと、今はいいかもしれないけれども、10年、20年たったときの危機感っていうのは、すごい半端ないんじゃないかなと。
それはみんな思ってるんだけれども、やっぱりシリコンバレーとかこういう所に来ると、あまりのジェネレーションギャップについていけなくなると。この感覚っていうのは、今、山本さんの話を聞いてて、行って会社も作ったわけですもんね。帰ろうと思ったのは強烈なギャップがあったんだろうなと思って。
だから、今そこからチャットワークが進んでいこうとしてる道を、もっともっと聞きたいなっていう。

山本:そうですね、僕が思うにグローバル展開していかないといけないっていう風潮がすごいありますけども、グローバル展開ってやっぱ大変だなと思っていて。できる人はやっぱり限られているのかもしれないなと思っていて。
逆に、よく「二極化」っていいますよね。前までは1億総中流から、今は二分化していってこうなっていきますと。別にいい悪いじゃないんですけど、グローバル展開できる人っていうのは、やっぱなかなか。僕たちも今までの十何年間をもう全部を注ぎ込んで、資金調達して、人生投げ打って、本当に投げ打ってるわけですけど。そういう無謀なことができるというのは、なかなか頭の回転がちょっと切れてないとできないかなと思うんですけど。
そうなったときに、じゃあどうしていくかってなった場合、やっぱり逆を、逆回りですよね。もっとローカルで完全に「ここだけは負けない」っていうニッチ戦略に行くっていう、どっちかに振れていくのがいいのかなっていうふうには一つ思っていること。
僕たちがこれからどうしていくかっていうことですよね。

吉田:うん。

山本:ですから僕たちは、もう思いっ切り。花火のように思い切り散ってでもいいから、思いっ切りこのど真ん中に攻めていって戦うっていうのをやってですね。
僕は結構、切り開くのは好きなんですよね。きれいに道を作るのは得意じゃないですけど、誰も歩んだことのない道をかき分けるのがすごい好きなんですよ。そうじゃないと僕はモチベーションが上がらない性格っていう。昔からそうなんです。だから人ができることは絶対やらない。Word、Excelも触れないんですけど、IT苦手っていうのがあるんですが、Word、Excelはみんな触るから、僕は触らない。

5

吉田:IT苦手?

山本:IT苦手。

吉田:こんだけ20年ITやってきたのに、IT苦手?

山本:ITが使える人に、僕はビジネスのアイディアを話して作ってもらう。僕は「何かやれ」って言われたら何もできない。

吉田:チャットワークはITツールなのにIT苦手?

山本:そうです、そうです。「僕が使えるツールを作れ」と「そうしたら、誰でも使える」と。

吉田:なるほど。

山本:他のスタートアップでこういうツール系は、エンジニアがCEOをやって作ってるから、どうしてもテック系に寄ってしまう。だから、僕たちの差別化はそこだと。CTOが弟なんで、僕がCEOで、僕が使えるツールを弟に作れと。
そういう感じで、とにかく人がやっていないことを切り開くのがすごい得意で。「ラッセル」ってあだ名をつけられたことがあります。

吉田:(笑)。

山本:雪山をかき分けていく何かあるんですか。

吉田:はいはいはいはい。

山本:そういうのがあるみたいで。その代わり道はがたがたですと。それをみんな社員がきれいにしていくとか。そうしたら次の人が、「あ、ここに何か道がある」ということで、通りやすいじゃないですか。それはやっぱり、誰かが日本人としてこのシリコンバレーを切り開かないといけないということで。まあね、散ってしまうかもしれないけれども思い切りやってやろうと。

吉田:いや、すごい覚悟ですね。すごいな。今それ聞いて、ちょっとやっぱり覚悟が違うなと思いましたね。

山本:だから、僕の生きる価値はそこしかないかなと思ってて。僕が中途はんぱなことをやってたら、何もできない僕は何の価値もない。

吉田:だけど価値がないと何か物事ができないっていうと、そうじゃないってことですよね、やっぱりね。ITが得意じゃないとプロダクトが作れないとかっていうことじゃないっていうのが、すごい分かった。

山本:ああ、それは全然ないですね。その。

吉田:でしょ。だから今、それを見てたら、今これを見てる人とかもすごい勇気が出てくるんじゃないかなって。
みんなほら、僕ら物販でもそうですけど、英語ができないと海外販売しちゃいけないんじゃないかとか。要するにTOEICをたくさん取ってから英語のビジネスをしようとか、みんなそこから入ってくるじゃないですか。

山本:そうですね。

吉田:違うんだよと。

山本:そうです、そうそう。

吉田:ね。「ハードじゃなくて、ハートなんだよ」って、僕は(笑)。

山本:(笑)格好いい。

吉田:言ってるんですけど。ハードから入っちゃだめなんですよね。

山本:そうです。

吉田:だから、物を売ってみるというところから、英語が必要なのか、それともプラットフォームの勉強が必要なのかっていって。実際やってみたら、結構、翻訳の英語だけで行けるし。結局、間違ってても「ああ、オッケー、オッケー」みたいな感じで、結構適当に売れちゃったりするので。目的は「売れれば別に何でもいいじゃん」というところから入っていったんですけど。

山本:正にそうで。昨日もスタートアップのインタビューみたいなので、すごい質問項目で質問されたんですけど。大体「最初は資金がありましたか」とか「チームはどうやって見つけていきましたか」とか「ビジネスのアイディアはありましたか」「人脈は?」とか何かいろいろ聞かれて。「そんなのは何もありません」って。金もないし仲間もいないから、弟引っ張り出してくるわ、友達引っ張り出してくるわ。そうじゃなくて、一番大切なのはハートっていうか想いがあって、それに対して行動できるかどうかであって。
スキルがあったら、そんなもん大企業の転職したら、大企業から独立した人はお金もあってスキルもあって人脈もあるのに、なぜじゃあ独立して成功できないのか。想いがないからでしょうみたいな。そういうことですよね。

6

吉田:いや、本当にそうですよね。だから、想いだけみたいな。

山本:想いだけですよね。

吉田:すごい。だから、本当そういう意味では難しいことを考えなくても、ビジネスって成立するんだとか、シリコンバレーまで来れるんだっていう。
もう一つだけ踏み込んでいうと、今回3億円資金調達されたじゃないですか。あれも資金調達っていうと、すごいスキルがあって、何かものすごいビジネスとしての素養とか、よく分かんないですけど資格、資格じゃないですけど。あと人脈を作るのにも、ものすごい何かがあって、もう「普通じゃ無理」みたいなそういうイメージでいて。しかもやっぱり借金ではないので。投資って、返さなくてもいいじゃないですか。そういう感覚すら、普通の人は知らないし。とにかく「資金調達=できない」みたいな。「普通の人は無理」っていう感覚でいると思うんですけれども。それも、そうじゃないっていうのが何かありそうですけど。

山本:そうですね。僕たちは2000年から2014年まで、「資金調達しない」「上場しない」っていうのを社外に名言してやっていたので、VCから問い合わせがあったら全部スルーしたりしてたんですが。あまりに問い合わせが多いので、「資金調達しません」っていうページですね、「しないこと14カ条」っていうのを作って。「会わない」とかいろいろあったんですけど、「上場しません」とかいって公開したら、さらに問い合わせが増えるみたいな感じなんですけど全スルーしてたんですね。
ですから、VC界隈のことを一切知らないんですよ。知らないし、興味もない。だから、株がどうなってるとか意識したことが全くない状態で。
ただシリコンバレーでの戦い方が、こっちに2年半居て見えて。チャットワークの成長具合も見えてきて。あとは、お金さえあれば何とかなるかもしれないっていう。もちろん、お金さえあれば何とかなるわけではないんですけど。そういう、方程式みたいなのが自分の中でバシって来たときに、それでも過去に縛られて調達しないのか。それでどんどん他の競合に追い越されて負けていっていくことが、今のスタッフにとっていいことなんだろうか。でも、資金調達をすることによって失うことってなんだろうと。僕が失うと思ってたことでやらないと思ってたことを、資金調達してもできるようになることが次のチャレンジなんじゃないかっていうことを考えて、それができるんじゃないかということの見込みが立ったので、「よし、行くぞ」と。
「資金調達って何?」からスタートですよね、まず。「VCって、どこにいるの?」と。そっからはもう「資金調達、絶対する」っていう想いですよね。「こうしなければやっていけない」って想いがあって、そこからスタート。

 

メルマガに登録すると、更新情報をいち早く手に入れることができます。
メルマガ登録する

《バックナンバー》
1話目

 

【山本敏行×吉田ゆうすけ】チャットワークCEOシリコンバレー対談! 第1話

 

吉田:皆さん、こんにちは。吉田です。今日、実はシンガポール・・・じゃないや(笑)。僕はよくシンガポールへ行っているんで。シリコンバレーに来た理由の最もの理由なんですけれども、実はチャットワークの山本さんに会うという目的のために、このシリコンバレーに来ています。昨日到着したばかりで、そのあと1回ミーティングをさせていただいたあとで、山本さんにいろいろお話を聞きながら、今日もミーティングを何個か体験させてもらって、この1日過ごしているんですけれども。ものすごく情報が洪水のように訪れてくるというのがありまして、本当に有意義な時間を過ごすことができております。
山本さんに、もしあれだったらちょっと僕の動画とかコンテンツに出ていただけないかというお話をしたところ、「ああ、いいですよ」というような感じで。すいません、本当に快くお引き受けいただいたので、山本さんに今日お越しいただきましてお話を伺いたいと思います。今日は山本さん、どうぞよろしくお願いします。

山本:よろしくお願いします。

2

吉田:まず、僕が山本さんに会うのに惹かれたポイントが、僕は当然チャットワークのヘビーユーザーで。山本さんがやっていらっしゃる「ESET」っていうウィルス対策ソフト。あれももう全社員、全パソコンにインストールしてるので。

山本:ありがとうございます。

吉田:もう、全然ヘビーユーザーなんですけれども。それよりも山本さんのプロフィールを見たら、山本さんがどうやら僕と誕生日が同じというか、すごく近いと。

山本:そうですね。4日ぐらい。

吉田:ですね。

山本:はい。

吉田:僕が3月17日で。言っていいんですかね、誕生日。

山本:はい、大丈夫です。

吉田:あの、何年ですかね。

山本:僕は54年3月21なんで、5、4、3、2、1ですね。

吉田:5、4、3(笑)。めちゃくちゃきれいに数字がそろってますね。

山本:そうですね。

吉田:へえ。それで、僕と本当に4日ぐらいの誕生日しか違わなくって。それで、起業してから何年でしたっけ?

山本:15年。

吉田:ですよね。

山本:はい。

吉田:だから本当に年齢が同じでありながら、もう学生時代から企業されていて。すごい先を走ってらっしゃって、苦労もされてるんだなということと。
あとはチャットワークとかESETとか、そういうプロダクトをたくさん販売したりとか自分で作ったりとかされていて、シリコンバレーに来て。ずっと無借金経営でやってたっていうところも、僕と本当そっくりで、堅実にされてるんだなあっていう。
そういう思いでいながら、今回3億円の資金調達をしたということで「これ、なんでだ?」というふうに思って。今回、山本さんにお会いしたいなあということで、ちょっと話を聞かせてくれっていうことで言ったところ、もう「いいよ」みたいな感じで。ぜひ、シリコンバレーには来るべきだっていうことだったので来たんですね。
最初っから、僕しゃべりっぱなしで申し訳ないんですけれども。本当に皆さんにも、ぜひシリコンバレーに来てもらいたいなというふうに思うのは、やっぱり来てみないと分からなかったことっていうのがすごいたくさんあって。まず、来て、「Uber」っていうタクシーに乗ったんですけど。あのUberで、最初、2回めかな、に運転した人は、「いや、今、僕はスタンフォード大学の学生なんだよ」みたいな話で。「こんなツールとか作ってた」みたいな、「ええっ」みたいな。そういう感覚で、タクシーっていうか、車を運転してる隣の兄ちゃんが、そういうスタートアップの起業家なのか、そういう感じのマインドを。

3

山本:ああ。

吉田:うん、持ってると。
あとは、今回泊まったのが、「Airbnb」っていう、シェアリング・エコノミーの部屋を貸してくれるサービスで、あれを使って泊まったんですけども。そこのホストの方が、実は30年前に、台湾からシリコンバレーに引っ越してきて。旦那さんがエンジニアで、そこから会社を立ち上げて、シンガポールでIPO上場したんだと。「なんですか」みたいな。で、熱く上場というものとか、ビジネスを大きくするとかっていう、そういうことについてすごく語ってきたんですね。
奥さんっていうと専業主婦なのかなと思ったら、実は土地か何かのビジネスをやっていて、それもリタイアしたんだみたいな話をしていて。会社をとにかく作って、バイアウトするなり上場するなりってゴールをちゃんと決めてやってる人ばっかりなんですよね。
そういう人たちがそこかしこにいると。この状況って、やっぱり来てみないと分からないなっていう。それだからこそ、ものすごいシナジーというか、相乗効果が激し過ぎてお腹がすぐにいっぱいになってしまうっていう。もうだから、この1日2日でもいいんでとりあえず今、今回聞いたことを、もうお腹いっぱいなんで、家へ帰ってすぐ実践して。多分、それをするのにもう1、2か月かかっちゃうだろうなぐらいのレベルで吸収してしまったので。もう本当に出会う人、見る物すべてが、情報が速いなっていう、そういう感覚があるんですね。
だから、今回山本さんに会いにシリコンバレーに来てすごくよかったなっていう、ますそれの感謝を、山本さんに言いたいなと。

山本:いえいえ、こちらこそ。

吉田:いうことで、ちょっと時間を取ってしまったんですけれども。
まず山本さん、今日ミーティングで20人とかの前でお話しされていましたけれども。このチャットワークのビジネス以外でも、結構「シリコンバレーに来た方がいいよ」ってそこかしこの人に言ってらっしゃると思うんですね。今、僕はそういう体験したことをお話しさせてもらいましたけれども、山本さんが考えるシリコンバレーに来た方がいい理由って何でしょう。

山本:そうですねえ、よくこちらに来た方は言われるんですけれども、先ほどもUber乗ってた人がスタンフォードの大学生だったりとか、スタートアップのCEOとかも普通にUberを運転しちゃってたりするんですね。お金がないから。副業でやってたりとか「俺、ベンチャーキャピタルやってんだけど、お小遣い稼ぎで土日Uber乗ってんだよね」とか、そういうのが普通にもちろんありますし。2人に1人ぐらいはスタートアップ関係の人じゃないかっていうぐらい。例えば、自転車をジムでこいでたら、隣の兄ちゃんが資金調達の話してるとか、斜め前はプロダクトの話してるとかそういう場所で。しかも、話してる人たちがほぼ全員が「俺が世界を変えてやる」って思っているんですね。

吉田:日本だったら、そんなこと言ったら「何言ってんの」みたいな。

山本:そうそう。「俺が日本を変える」って、チャットワーク創業のときも「インターネットで日本を変える」って言ったら、「何おっきいこと言ってんだ」と。

吉田:そう。ねえ、日本だとそう。

山本:「こんな一人二人の会社なのに」とかって、「大きいこと言って」みたいな感じなんですけど。「日本を変える」ってこっちで言ったら「ちっちぇえなあ」みたいな感じになると思うんですね。サービスをローンチしてないのに、「来月には500万ユーザーになってんだ」とかって言って、実際1か月後に話を聞いてみたら「いや、リリースが遅れててまだ0人だ」とか。そういうのって普通になんですけど。

吉田:ああ、「あるある」みたいな。

山本:それがだから当たり前なので。よく「熱病にかかる」っていいますね。もうみんなが当たり前に熱が高いんで。

吉田:確かに、確かに。だから、僕も最初もうこの1日2日ですけれども、テンションがぐわって上がって(笑)。

山本:(笑)。

吉田:確かに、それを抑えるのが大変なぐらいになりますもんね。なるほど。
それが、まずシリコンバレーに来た方がいい理由ですか。

山本:それが来た方がいい理由だけではないです。たくさんあります。メリットですね。自分でビジネスをされてる場合、されてなくても、これから新しいビジネスを探したい場合とか。そうでなくても、学生であっても来るべきだと、僕は思います。

4

吉田:でも、今回、例えばここのシリコンバレーの中であれば、もう二十歳そこそことか、22歳、3歳とか、そういう人ってかなり多いじゃないですか。でも、日本で考えたらもうちょっとやっぱり、義務教育までとは言わないですけど、大学とか卒業してそこそこ社会人として経験をして起業するもんだみたいな。「それでもできるのかな」みたいな、そういう考え方の人がすごく多いと思うんですけど。こっちだったら、二十歳そこそこの人にでもチャンスがあるっていうか、その辺のところってどう考えますか。

山本:そうですね、基準が違うというか。日本だとやっぱり究極は大企業で優秀な所に入るっていうところが、シリコンバレーというかアメリカは起業家が最上位なんですね。起業家になれなかった人が大企業に行くんですね。ですから本当に優秀な人から起業家になっていって、それでも失敗していくっていう。
大企業に入った人も、「いつか起業家になってやる」って言って独立目指して頑張っていて。グーグルとかフェイスブックに入ってる人たちもそれで満足してるんではなくて、独立するために、起業家になるためにグーグルで修業して。資金をためて、アイディアを培って、土日にチームを作って起業してみて失敗したら、またフェイスブック、グーグルへ戻るみたいな。昔から知り合っていたCEO同士がグーグルの中で再会するとかっていうのも、結構普通なんですね。

吉田:ああ。

山本:それで、「ああ、戻ってきたのか。次、何するんだ」みたいな。

吉田:はい。それはありますよね。結構、スタートアップじゃなくて、僕たちのビジネスの方でもそうですけれども、やっぱり僕の年、同い年なんで36じゃないですか。このシリコンバレーっていう世界の中だけじゃなくて、例えば20代の頃って友達がみんなサラリーマンだったり、僕の場合ですけども、友達がサラリーマンで、しかも平社員とかだったりするんですよね。同窓会に行っても、「いやあ、会社つまんねえ」とか何とかいう会話が多くなってたんですけど。起業して、この年になってくると、結構同い年で上場してたりとか。山本さんもそうですけど、同い年でシリコンバレーに来てるとか、この年代がすごい面白いっていうか。
インターネットのビジネスの、僕たち同じ世代として、僕は物販の方でずっとやってきましたけども。山本さんはSEOとかもすごい詳しくて、後でまたその詳しい話は聞きたいと思うんですけど、SEOとかアフィリエイトとかチャットワークとかっていうプロダクトを作って、もう世界に展開していこうという。世界に展開していこうっていうところで話がつながって、いろいろいろんな人につながりが出てきたって。
この輪っかってすごく強いし、大事にしなきゃいけないものだなって思うんですね。年齢としての層もそうだし、シリコンバレーとかそういう場所に行ったら、そこでの層もいろいろ出てきて、いろんなつながりでビジネスができるようになってくるっていう。これが例えば年齢で言ったら20代とかだったら、こういう話にはならなかったと思うし、もしこのシリコンバレーっていう所に来てなかったら、また新しいつながりとかって生まれてこなかったと思うし。だからすごく輪っかとかつながりとか、そういう物を作っとくっていうのは本当にいい勉強というか、シリコンバレーに来て体験しないと、このスピード感っていうのは分かんないじゃないかなって。僕はここに来てそう思いますね。
他に、シリコンバレーに来る理由って、どういうのがあるのかなっていう。

山本:そうですねえ、講演の中でも話す内容なんですけど、資金や人材以外のシリコンバレーのメリットですね。大きく三つあるなと。もちろん、資金と人材っていうのは大きいファクターではあるんですけど、日本であまり伝わっていないような情報としては、リアルな生の情報っていう部分は大きいかなと思っていて。ネットに出てこない情報、裏話がシリコンバレーに転がっていると。

吉田:こういうのって、具体的に何か経験したことってあります?

山本:ありますね。例えば、うちの場合でいうと負荷分散が非常に難しいんですね。

吉田:何ですか、負荷分散って。分かんない、全然。

山本:チャットワークなんで、もう何千人、何万人が同時にチャットするのを1台のサーバーでやると、パンクしちゃうんですね。それを分散させながら、かつ落とさず。10秒でも落ちたら「つながらない」って言われるんですね。普通のサービスって、「フォーム送信」とか「購入」とかだったら、まだ「後で購入すれば」いいやっていう感じなんですけど、常にリアルタイムに会話してるので、なかなかここまで負荷の高い、そして落とせないサービスってのはなくて。

吉田:僕、ヘビーユーザーなんで、何回かでも経験してますよね。つながんないっていう。

山本:そうですね。

吉田:あのときって、必ずリロードしまくって(笑)。

5

山本:そうなると再びサーバーが、Amazon側が落ちることも結構あるんですね。Amazon側が落ちて。復活しても、急にみんな一斉につなぎ込むとさらに落ちるみたいなこともあったりしてるんですけど。
こういったノウハウってネット上には転がってないっていうか、日本語ではまずないですよね。

山本:ないです。

吉田:ああ、そうかあ。

山本:日本でチャットワークくらい大きなサービスって、しかもリアルタイムでこういうコミュニケーションするツールとしては、LINEぐらいしか多分ないんじゃないでしょうかね。

吉田:はい。

山本:ですから、LINEしか事例がないような負荷分散の技術。

吉田:ああ。

山本:情報が少なすぎるんですよね。

吉田:はい。

山本:シリコンバレーにいると、例えばグーグル、フェイスブック、ツイッターのそういった所で。とにかく使い古されたぐらいの技術でやってくるわけなんで。

吉田:何かね、僕もこの小さな世界ですけど、いわゆる日本から海外に向けて商品を、プロダクトを売ると、インターネットで輸出するっていうビジネスなんですね。その世界でやってきて、分からないままに結構やってきたんで。チャットワークさんも同じだと思うんですよ。分からないままサービスをリリースして、それがグロースアップして。僕もそういう経験があって、もう全然小さな話ですけど。
結構やり尽くしたところがここに来て来たんですね。実はビジネスのモデルとしても、物販の方も、いわゆる輸出するときに、ターゲットとして一番売れてるセラーを見ると。一番売れてるセラーがいれば、ここまでは行けるだろうというところを見て、その売れてる商品だとか内容だとか「こういう物だったら世界の人に受け入れてもらえるだろう」っていうことをリサーチして、商品を売ってたりとかするんですけど。自分が1番に来ちゃったら、次どうすればいいか全然分かんないっていうか。そこですごい、本当に申し訳ない話っていうか、こう言うと偉そうに聞こえるかもしれないですけど、ナンバーワンの憂鬱っていうか。次、何を目指していいのか、何をモデルにしたらいいのか分かんない状態だったりとかして。
さっき山本さんが話をしているのを見て、やっぱ同じようなことを思われて、ここに来たんだなっていうか。その負荷分散とかっていうのも、日本じゃやっぱり情報がないですよね。

山本:ないです。

吉田:ないですよね。それだけ。

山本:自分たちが実験台で、事故するのも自分たちなんで。

吉田:で、その。

山本:非常に怖い(笑)。

吉田:(笑)だからそのレベルで、要するにサーバーを落とすぐらいトラフィックがあってとかうんぬんっていう経験をした人も周りにいなくって。でもシリコンバレーに行ったら、それが当たり前のようにそういう人がいたっていう。

山本:そうですね。

吉田:負荷分散についても、そういうお話をすることができたんですか。

山本:そうですね。こちらは転職文化なので、みんな転職する前にやっぱ自分でネットワークを作ったりするので。そういった情報っていうのも、ブログとかネットには書かないけども、飲み会の場とか「ミートアップ」といわれるイベントとかで「どうやってんの、何やってんの」って言ったら、「こうやってやってるんだよ、こうやってってんだよね」だとか。
あとはプログラムの言語でも、日本だとプログラム言語をコミットっていうんですかね、改善するような人はいっぱいいるんですけど、「俺、その言語作ったんだよね」っていう人が普通にその場にいたりして教えてもらえたりとか。そういうシェアの文化ももちろんありますし。
自分がいつどうなるか分からないんで、助け合わないとやっていけないっていう厳しい社会でもあるので。

吉田:そういうのって、いわゆるインターネットの情報じゃなくて、よく最近もいわれているのが「ネットからリアルへ」みたいなところがあるじゃないですか。やっぱり本物の情報をリアルで探すっていうスタンスが見え隠れするんですけど、それはどうしてですか。今の話を聞くと、僕たちはインターネットばりばりじゃないですか。なのに、行き着くところはインターネットを信用してないみたいな。

山本:ああ。そういう意味でいうと、大阪本社で最初始めて、その4か月か5か月後には東京支社を作ったんですね。それはなぜかというと、ビジネスでいうと別に出張ベースでもいいし、情報はネットから取れるんでネットだけでいいんですけど、本物の情報ってやっぱりリアルな場所でそこにいないと絶対取れないっていう、震源地でしか取れないっていう持論があって。それは日本であれば東京にやっぱり拠点が要るし、世界でいうと、世界の東京みたいなのはシリコンバレーなので、ここに拠点があって自分がここに来て、そこから。
やっぱり、震源地で起きた物が伝わってくる間にだいぶ薄まってきますし、時間もかかってくる。じゃなくて、なぜそれが起きたのかとかどうやって起きたのかっていうのを、その場にいると「ああ、なるほど」みたいな。それを自分たちの情報、フィルターを通して日本にふわっと送るとか。こっちにうちのスタッフ、全社員を呼ぶっていうのをやってるんで、呼んで。これを知ったうえで日本でやれば。

吉田:いや、ここに来て気づいたのが、本当に震源地なんだなっていう、まさしく。何かが発祥したときに、ここで起きたんだなっていうのがすごいそれを感じて。だからこそ、本物の情報が取れる。だけど、きっかけはインターネットかもしれないけれども、実際に何かが起こって、「何が起こってるんだろう」っていうのはネットで延々と調べ尽くすんでなくて、「会って、見て、確認する」ということを山本さんはやってこられたのかなと。

6

山本:そうですね。

吉田:僕も、タイミングとしては遅いんですけれども、ずっとネットでやってきて。僕は生まれと育ちが福井県の福井市という所で、今も本社が福井にあるんですけれども。最近は積極的に出るようになったんですけど、ずっと田舎で1人で、1人でっていうかビジネスとしてはもう自分で自己完結するっていう形でやってきたんですね。
でもずっとやっぱり情報を追いかけていくと、やっぱりインターネットの情報って基本ネガティブだなと。本物の情報を出そうとすると、YesかNoかで考えると、No。例えば、日本の文化かもしんないですけど、「知恵袋」とか見てて、できない方法を書く方が無難だし、拡散しやすいんですよね。だからNoの情報がすごく多いなと。Yesの情報を出すと、やっぱり出しにくいところもあるし、出す意味もないし。そういう意味で、どっちかっていうとインターネットの情報をまるのまま信じ過ぎるっていうのは、本当はよくないなあっていうことをおぼろげに感じ始めたんですね。
で、出ていくようになって、シリコンバレーに来て「ああ、やっぱ全然違うな」と。情報感度っていう意味じゃないですけど、話しているリアリティーとか、その中でしか話できないようなこととかがすごくあるなあって思ったんです。やっぱり、そういうことですか。

山本:そうですね。もちろん技術的な情報であればネットでも上がったりするんですけど、その奥にある物とかが分からないですね。全部アップし切れないですし。

吉田:だから。

山本:直接聞いて「ここだけの話」っていうのが、絶対これ。セミナーでも何でもそうですね。セミナーが終わったあとの。

吉田:ああ、そうか。

山本:懇親会の、セミナーが終わったあとの、セミナー裏のみたいな。

吉田:雑談みたいなのが一番盛り上がったりするし、そこが勉強になるみたいな。

山本:「実はねえ」みたいな「あそこでは言えなかったんだけど」が、ここに来たらあるわけですよね。

吉田:ああ、なるほどねえ。

 

メルマガに登録すると、更新情報をいち早く手に入れることができます。
メルマガ登録する